「クーラー効きすぎて寒い」は寿命が縮むNG環境 危険な冷え…夏こそ「血流」を重視すべきワケ

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でも、そうではないんです。

麻酔科医として2万人以上の全身の循環をコントロールしてきた私ですが、「健康の源は血流である」と断言できます。

なぜなら、血流こそが全身37兆個の細胞一つひとつに栄養と酸素を送り届け、老廃物を洗い流す役割を担っているからです。

私たち麻酔科医の頭には、つねに「1分間」という数字があります。

これは、心臓から動脈に送り出された血液が、全身をめぐって再び心臓に戻ってくるまでの循環時間。手術で体のどこが傷つけられたとしても、この1分間のめぐりを止めない、ということを意識して患者さんの体を守っています。

この1分のめぐりがスムーズにいってこそ、血液が「栄養と酸素を届ける」「老廃物を回収する」という役割を全うできるようになります。それだけ、毎分、新鮮な血液がめぐるということは全身にとって欠かせないことなのです。

生きていくために重要な臓器、たとえば心臓や、肺、腎臓なども、元をたどればひとつの細胞からできています。そして、それらの細胞に栄養を送ることができるのは、血流だけなんです。

病気とまでいかなくとも、冷えやしびれ、むくみや痛みに悩まされる人が増えるのも、すべて血流が理由です。手足の冷えやしびれは、毛細血管の先の先まで十分な血液が届いていないことを示す症状。かんたんに言えば、細胞に本来必要な酸素と栄養が足りないことへのSOSです。

こうした症状を緩和するには、血流を改善し、1分間で体内をめぐる血液を体のすみずみまで届けきること。そうすれば、細胞が求めている酸素と栄養を絶え間なく運び、老廃物をためずに運び出すことができます。

人間が長生きする、若返る、元気でいることの基礎は、「細胞」にあります。体にある37兆個の細胞一つひとつが元気なら、あなたも元気。

血流がよくなれば、細胞が元気になり、私たちは健康に長生きできます。

「熱めのお湯に肩まで」が心臓に負担をかける

ではいよいよ、おすすめの血流改善法をご紹介していきます。

まずピックアップしたいのが、入浴。

睡眠の質を高めるため夏でも湯船につかるのがおすすめですが、必ず気をつけてほしいのが、お湯の量と温度です。

クーラーの効いた部屋から浴室に入り、ヨシっと気合いを入れて熱々のお湯に肩までつかっているという方は、今すぐやめてください。

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