主婦に密かな人気、「日本語教師」は稼げるか 気になる時給とやりがいは?

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「日本語教師はサービス業です」。鈴木さんがカジュアルな服装で日本語を教えることはない。つねにビジネスウーマンらしく身なりを整え、笑顔を心がける。そのプロ意識は高い。

きっかけはインド人の母親に会ったこと

鈴木さんが日本語教師の道を歩むことになったきっかけは、子どもの幼稚園でインド人の母親に会ったことだった。保護者会で先生の話が聞き取れずに困っている女性を見て声を掛けた。留学経験や大学時代のバックパッカー生活で身につけたコミュニケーション力が役立った。すると、その女性が言ってきた。「おカネを払うから日本語を教えてくれませんか」。今から8年前のことだ。

フリーランス日本語教師の鈴木真奈さん。子どもの保護者会で出会ったインド人ママに日本語を教えたことからキャリアが開かれた

鈴木さんが住む東京都江戸川区には、インド人コミュニティがあり、インド人同士のつながりが濃い。「英語で日本語を教えてくれるいい先生がいる」とクチコミで生徒が集まっていったという。その後、通信講座で日本語教育を学び、日本語教育能力検定試験にも合格。2人の子どもが小学生になった今は大学院にも通い、インド人の日本語習得の過程について研究している。卒業後は大学で教えるなど、さらに活躍の場を広げていくつもりだ。

大学卒業後、都市銀行に勤めたものの出産を機に離職。専業主婦からの再スタートでセカンドキャリアを築いてきた。「子育て主婦はもともと地域に入り込みやすいという点で向いていると思います。私のように“隣の外国人”から始まる道もあっていいのではないでしょうか」と鈴木さんは言う。

効率よく稼げるわけではない。しかし、子育てしながら続けられる日本語教師は「手に職」願望の強い主婦にとって確かに魅力的。「勉強しても勉強しても奥の深い世界」(加藤校長)だからこそなおのこと、やりがいもある。時代も追い風だ。飛び込んでみるのもいいかもしれない。
 

金子 恵妙 フリーライター

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かねこ えみ

警察官、西日本新聞記者を経て、2008年よりフリーライター。女性の働き方、主婦の復職、子育てなどをテーマに取材。日本語教師資格を持ち、日本語教育関連のコラムなども執筆する。

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