トヨタ新型アル/ヴェル､先代モデルと徹底比較 より高級路線に進化した人気ミニバンの変化点

左上が新型アルファード、左下が新型ヴェルファイア、右上が先代アルファード、右下が先代ヴェルファイアとなる（写真：トヨタ自動車）

ファミリーユースからVIPなどを送迎するためのショーファーカーまで、幅広い用途で高い人気を誇るのがトヨタの「アルファード」と「ヴェルファイア」だ。今や大型高級ミニバンの代表格といえる兄弟車だが、いずれもフルモデルチェンジを受け、新型が2023年6月21日に発売となった。

初代モデルの発売から20年以上が過ぎた今でも、「アル/ヴェル」の愛称で親しまれ、同ジャンルでセールス的に最も成功したといえるのが両モデル。アルファードが4代目、ヴェルファイアでは3代目となる新型は、インパクト感満点の「オラオラ系」フェイスデザインなど、全体的なスタイリングは先代モデルを継承。一方で、室内の装備をよりアップデートするなどで、定評がある高級感や快適性などに、より磨きをかけていることが注目点だ。

では、新型のアルファードとヴェルファイアは、具体的にどのように変化し、どういった進化を遂げたのだろうか。先代モデルと比較しながら、最新型の魅力や特徴、商品性などを紐解いていく。

アルファード/ヴェルファイアの略歴

2002年にデビューした初代アルファード（写真：トヨタ自動車）

ミニバンブームの真っ最中である2002年に、高級志向のユーザーへ向けて「トヨタの最高級ミニバン」として誕生したのがアルファードだ。2008年には、2代目アルファードの登場に合わせ、より個性を求めるユーザー向けとしてヴェルファイアも誕生した。基本的に同一の車体や搭載エンジンなどを持つ兄弟車だが、当時、アルファードには「上品」「洗練」を、ヴェルファイアは「力強さ」「先進性」を特徴として差別化された。とくにヴェルファイアは、ちょっとワルめでワイルドな顔付きを持つこともあり、いわゆるマイルドヤンキーなど、若いユーザー層からも支持を受け、大ヒットを記録。一時期は、兄貴ぶんのアルファードを凌ぐ人気を誇った。