トヨタ新型アル/ヴェル、先代モデルと徹底比較 より高級路線に進化した人気ミニバンの変化点
次はガソリン車。まず、アルファードには、新旧ともに2493cc・直列4気筒エンジンを搭載。最高出力134kW(182PS)/6000rpm、最大トルク235Nm(24.0kgf-m)/4100rpmといったスペックも同じだ。燃費では、新型がWLTCモード値で10.3~10.6km/L。先代アルファードでは、WLTCモード値10.6~11.0km/Lだったが(ヴェルファイアは10.6km/L)、この程度の差であれば、ほぼ同等だと考えてもいいだろう。
3.5Lエンジンにかわり、2.4Lターボエンジンを採用
注目なのは、ヴェルファイアに新しく搭載されている2.4Lターボエンジンだ。先代アルファードに搭載されていた3.5Lガソリンエンジンにかわり、より余裕ある走りを求めるユーザー向けのパワートレインだといえる。
新型ヴェルファイアが搭載する2393cc・直列4気筒インタークーラー付きターボエンジンは、最高出力205kW(279PS)/6000rpm、最大トルク430Nm(43.8kgf-m)/1700~3600rpmを発揮。パワー的にはシリーズ中で最も高い。なお、燃費性能は、WLTCモード値で10.2~10.3km/Lだ。
対して、先代アルファードに採用されていた3456cc・V型6気筒エンジンは、最高出力221kW(301PS)/6600rpm、最大トルク361Nm(36.8kgf-m)/4600~4700rpm。燃費性能は、WLTCモード値で9.6~10.2km/Lだ。
最高出力では3.5Lエンジンのほうに余裕があるが、逆に最大トルクは新型の2.4Lターボエンジンのほうが高い。しかも、より低い回転数で発生するため、アクセルの踏み込みはじめから、心地良い加速感が楽しめることが予想できる。燃費性能はほぼ互角か、やや新型のほうがいい。
もちろん、新型の2.4Lターボエンジンは、先代の3.5Lエンジンと比べ、排気量も小さいし、エンジンレイアウトも違う。V型6気筒らしい重低音の排気サウンドや、トルクフルな加速感などとは違う乗り味になるだろう。だが、新型のラインナップ中では、最も「軽快でヤンチャな走り」を楽しめそうだ。
ちなみに、新型ヴェルファイアは、パワートレインだけでなく、専用のボディ補強なども施すことで、走り出しから車両がしっかり動く応答性の良さなども実現しているという。つまり、より「運転を楽しめる」モデルが新型ヴェルファイアなのだ。走りの面でも、上品で洗練されたイメージのアルファードとは違う、独自の個性を与えられているといえる。
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