トヨタ新型アル/ヴェル、先代モデルと徹底比較 より高級路線に進化した人気ミニバンの変化点

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振動や騒音の低減

TNGAプラットフォーム
新型アルファード/ヴェルファイアで採用されたTNGAプラットフォーム(写真:トヨタ自動車)

新型では、乗員が不快に感じる振動や騒音についても、徹底的に低減しているという。車体では、TNGAプラットフォーム(GA-K)をミニバン用に最適化するなどで、車両剛性を従来型比で約50%アップしている。また、サスペンションは、フロントをTNGA用のマクファーソンストラット式に変更し、リアは従来のダブルウィッシュボーン式をベースに新開発している。さらに、「周波数感応型ショックアブソーバー」も新設定。地面から伝わる振動の周波数に応じ、減衰力を機械的に可変させる機構を持つサスペンションだ。乗員が不快に感じるような地面からの微細な振動を吸収できることで、乗員にしなやかな乗り心地を提供。また、ドライバーが、よりしっかり感のある操縦安定性を味わえることにも貢献する。

一方、2列目シートでは、背もたれやアームレストに低反発のフォームパッドを採用するなどで、防振対策を実施。また、ロードノイズについても、新開発の低騒音タイヤの採用や、カウルなどに吸音材を設定するなどで対策を行い、静粛性も向上している。

このあたりの変更点は、実際に試乗してみないとわからないが、高級ミニバンとしての快適性や静粛性などを、よりアップデートさせていることは間違いないようだ。

先進安全装備

先進安全装備では、最新の予防安全パッケージ「トヨタセーフティセンス」をアップデートし、トヨタのミニバンとして最も充実した機能が搭載されている。先代モデルからの追加機能には、例えば、安全運転をさりげなくサポートする「PDA(プロアクティブドライビングアシスト)」に「車線内走行時常時操舵支援」を採用。ドライバーの操作を先読みして、ステアリングの反力を変化させる機能で、不要な操作の抑制や、操作遅れを防止し、スムーズな走行をサポートする。また、同じくPDAには、「右左折時減速支援」も設定。信号のある交差点への接近を車両が検出した際、ドライバーのアクセルオフや、ウインカー操作に応じてあらかじめ減速を支援し、右左折時に、より余裕ある操作を可能とする機能だ。

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