トヨタ新型アル/ヴェル、先代モデルと徹底比較 より高級路線に進化した人気ミニバンの変化点
一方、新型ヴェルファイアの仕様は、先代の全3タイプから全6タイプに拡充している。エンジンのラインナップは、2.5Lハイブリッド車の2WDとE-Four、それに2.4Lターボエンジン車の2WDと4WDを用意する。グレードでは、最上級の「Executive Lounge」が復活。加えて、専用の「Z Premier」を設定している。これは、フロントグリルなどの各部に、黒色の「漆黒メッキ」を基調とした金属加飾を施した仕様だ。このグレードの設定により、「アグレッシブなヴェルファイア」「洗練されたアルファード」といった、両モデルが本来持つイメージや個性をより浮き彫りにし、差別化を図っている。
ちなみに、先代アルファードには、2.5Lハイブリッド車や2.5Lガソリン車に8人乗り仕様もあった。一方、新型は、アルファードとヴェルファイアのいずれも、7人乗り仕様のみの設定となっている。
ボディや室内のサイズ新旧比較
外観は、両モデルともに、先代が持つインパクト感が強いスタイルを継承しつつ、ボディサイド部分の意匠に抑揚を持たせるなどで、より力強さや堂々とした雰囲気を演出している。威圧感さえ覚える大型のフロントグリル、シャープなLEDヘッドライト、ボリューム感満点のテールデザインなどが醸し出す、迫力満点のスタイルは健在だ。
ボディサイズは、両モデルともに全長4995mm×全幅1850mm×全高1935mmで、ホイールベースは3000mm。先代モデルでは、アルファードが全長4945~4950mm×全幅1850mm×全高1935~1950mmで、ヴェルファイアが全長4935mm×全幅1850mm×全高1935~1950mm。ホイールベースはどちらも3000mmだ。新型は、とくに全長が50~60mmほど伸びているが、それでも一般的な機械式駐車場の制限サイズ(全長5000mm×全幅1850mm以下)に収まるボディサイズを維持。日本の道路や駐車場事情にマッチさせた車体を意識して開発されている。
一方、室内サイズは、新型がいずれも長さ3005mm×幅1660mm×高さ1360mm。先代モデルでは、これも両モデルともに長さ3210mm×幅1590mm×高さ1400mmだ。新型は、長さで205mm短く、高さは40mm低いが、幅のみ70mm広くなっている。数値だけを見ると、室内はやや狭くなった印象も受ける。ただし、トヨタによれば、前後席間の距離は、運転席と2列目シートの間で5mm、運転席と3列目シートの間で10mmそれぞれ広くなっているという。これは、運転席のドライビングポジションや2列目シートの構造を工夫したことや、3列目シート脇のクォータートリムやバックドアトリムの薄型化などで、0.1mm単位で各部を検討した結果だそうだ。こうした工夫により、新型は乗員がより足を伸ばしやすくなっていることも特徴だ。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら