トヨタ新型アル/ヴェル、先代モデルと徹底比較 より高級路線に進化した人気ミニバンの変化点

拡大
縮小
2015年に登場した3代目アルファードのExecutive Lounge(写真:トヨタ自動車)

その後、2015年に登場した3代目(ヴァルファイアは2代目)では、ダブルウィッシュボーン式のリアサスペンションなどを採用することで、上質な乗り心地に磨きをかける。さらに最上位グレード「Executive Lounge(エグゼクティブラウンジ)」も新設し、高級セダンのような高級感と広い室内による快適性を向上させ、幅広いユーザー層から大きな支持を受けている。

エンジンのラインナップやグレード展開の比較

そんなアルファードとヴェルファイアの新型の注目点は、まず、搭載エンジンのラインナップやグレード展開を大きく変更したことだ。先代アルファードでは、2.5Lガソリン車に2WDと4WD、3.5Lガソリン車に2WD、2.5Lハイブリッド車にE-Four(電気式4WD、以下同)を用意。また、グレードでは、最上級の「Executive Lounge」をはじめ、「Executive Lounge S」「G"Fパッケージ」「X」などに加え、特別仕様車の「S"TYPE GOLDⅢ」も含めれば、全17ものタイプを設定していた。

一方、ヴェルファイアでは、2021年の一部改良時に、グレード体系が見直されたことで、エンジンのラインナップは2.5Lガソリン車の2WDと4WD、2.5Lハイブリッド車のE-Fourといった設定になり、グレードはいずれも特別仕様車「GOLDEN EYES Ⅱ」だけの展開となった。

前述のとおり、かつてアルファードを凌ぐ人気を誇ったヴェルファイアだが、モデル末期ということもあり、販売台数が減ったことなども影響してか、先代のグレードは激減。「新型ではアルファードのみに統一されるのでは」といったウワサも飛び交ったほどだ。

3代目ヴェルファイア
モデル消滅という噂もあったが、新型が登場した3代目ヴェルファイア(写真:トヨタ自動車)

ところが、大方の予想に反し、新型でもヴェルファイアは生き残り、ラインナップも増加さえした。逆に、アルファードはグレードなどが整理されシンプルな構成となっている。新型のラインナップは、アルファードとヴェルファイアの両方に、2.5Lハイブリッド車を設定し、E-Fourのみだった先代と比べ、2WDも追加されている。

新型アルファード
4代目となる新型アルファードの走行イメージ(写真:トヨタ自動車)

また、アルファードでは、2.5Lガソリン車の2WDと4WDも用意する。グレードは、ハイブリッド車とガソリン車の両方に、最上級「Executive Lounge」と「Z」のみを設定。先代モデルにあった3.5Lガソリン車はラインナップからはずれたほか、グレード数も整理されたことで、選べるのは全17タイプから全6タイプへ変更されている。

次ページ新旧モデルでボディサイズや室内の広さは変わったのか?
関連記事
トピックボードAD
自動車最前線の人気記事
トレンドライブラリーAD
連載一覧
連載一覧はこちら
人気の動画
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
トレンドウォッチAD
東洋経済education×ICT