人生100年時代「自ら考え行動できる子」の育て方 「ICTを活用した主体的な学び」で変わる学校

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まずはやってみるという姿勢がなにより大事です。人生100年時代になると、将来の選択肢も広がり、トライできる回数も増えていきます。失敗しても、再チャレンジができます。『ライフ・シフト』は、そのビジョンを示してくれる本で、大人も子どもも読むべきものだと思います。

先生と生徒が一緒に成長できる場に

学校においては、ICTによって授業のあり方そのものも変わってくると思います。1時間の授業の中で、40人の子どもたち一人ひとりを相手にするのは不可能ですが、子どもたちに質問する力がついたら個別の質問はChatGPTに任せ、AIを使ってどんどん自分で学ばせていけばいいでしょう。

『16歳からのライフ・シフト』の特設サイトはこちら(画像をクリックするとジャンプします)

教員の役割は小さくなって、本来やるべき授業のデザインに集中できます。ただしそのためには、どんな学びを創るのか、クリエイティビティが求められます。教員も学び続けて、常に自分をアップデートしていかなければなりません。

これからの時代はICTによって学校と社会がシームレスになり、学びがフレキシブルに変化していくと思います。ただ、やはり学校でなければできない学びは絶対にあるはずです。これからの学校の役割を、私たちは考え続けなければなりません。「先生も子どもも成長し続ける」、学校がそういう場であってほしいと思います。

平井 聡一郎 合同会社未来教育デザイン代表社員

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ひらい そういちろう / Soichiro Hirai

茨城県の公立小中学校で教員、教頭、校長として33年間勤務。その間教育委員会で指導主事を務める。古河氏教育委員会で参事兼指導課長として全国で初めてICT機器環境の導入を推進。2018年度より現職。文部科学省中央教育審議会臨時委員、I C T活用教育アドバイザー等を歴任。

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