「45歳の誕生日にプロポーズ」させた彼女の"手腕" 理想とは反対の男性に惹かれていき…

✎ 1〜 ✎ 241 ✎ 242 ✎ 243 ✎ 最新
著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

客観的な分析ではあるが、相手に求める具体的な条件を書き出すと「理想の人」である父親が基準になってしまった。身長は175センチ以上、大卒、年収は1千万円以上、決断力と行動力がある人……。

「カウンセラーの方から『そういう男性があなたを選ぶと思いますか?』と聞かれて目が覚めました(笑)。立場を逆にして考えたら、私を選ぶはずがないことに気づいたからです」

いつもニコニコしている男性は順二さんだけ

雅代さんはカウンセラーと話し合い、条件を現実的に修正。身長も年収も自分よりは上であればよく、性格は会ってみてから判断することにした。

逆に、譲れない条件が1つだけあることが新たにわかった。テニスの素養があることだ。雅代さんの家族は祖父の代からのテニス好き。まだ見ぬ夫だけがテニスコートにいない将来図は思い描けなかった。そして、カウンセラーが絶妙な男性を探し出してきた。以前はテニススクールのコーチをしていた経歴がある順二さんである。

「でも、長く体を動かしていないのでお腹ポッコリです。一緒にテニスをしたときは私が勝ってしまいました」

会話も最初から弾んだとは言えず、9割は雅代さんが話した。それでも嫌ではなかったので交際を続けた。順二さんはデートコースすら決められず、何事も小心なほど安定志向。雅代さんが戸惑いをカウンセラーに伝えたところ、思いがけないアドバイスをもらった。

「決断力や行動力はあなたが持っているからいいんじゃない?と言われました。確かにその通りで、私は彼と違って『見えない未来は心配するのではなく自分で作っていく』と考えるタイプです。結局、父に似ているのは配偶者ではなく私自身なのですね」

婚活においては、結婚を前提としたお付き合いである「真剣交際」に入るまでは、複数の相手との「仮交際」が許される。雅代さんも順二さんと並行して10人ほどとお見合いをしたが、順二さんのようにいつもニコニコしている男性は他にいなかったと振り返る。

「最初に私が言った条件をすべて持っているような人もいました。でも、会ってみたら上から見下してくるような態度。イライラしてしまいました」

次ページ誕生日にプロポーズ
関連記事
トピックボードAD
ライフの人気記事