水虫と確定すれば、治療は塗り薬が基本。系統の異なるいくつかの薬剤が承認されている(表)。「足の水虫だけなら塗り薬で治ります。薬剤による効果の差はないと考えられています」(福田医師)。
治療がうまくいくかどうかを分けるのは、「薬を塗る範囲」と「薬を塗り続ける期間」だという。
範囲については、病変部だけではなく、正常に見えるところにも塗る。「水虫菌がその部位以外に広がっているからです」と福田医師は説明する。指や指の間、足裏、足の縁、かかと、アキレス腱まで、広範囲に塗ることがしっかり治すコツだ。
治ったように見えて治っていない
期間については、福田医師によると、通常、塗り薬を始めると2週間程度で症状は改善するが、よくなってもしばらくは治療を継続することが重要だという。
「理由は、水虫菌がすみ着いていた皮膚が、新しい健康な皮膚に入れ替わるまで約1カ月かかること。症状がない別の部位に水虫菌が潜んでいる可能性があることです」
薬を続ける期間は、水虫のタイプによって異なる。趾間型で1~2カ月、小水疱型では3カ月が目安。角質増殖型では6カ月以上続ける必要がある。水虫のタイプによっては、秋から冬に症状が自然と治まるケースもあるが、根気よく治療を続けたい。
症状や見た目がよくなったにもかかわらず、治療を続けるのはハードルが高そうだ。だが、福田医師は「だまされてはいけません。水虫菌は頑固です。治ったと思っても、元気な菌が足の皮膚のどこかに潜んでいて、再発の原因となります。それを防ぐためにも、残った菌を最後まで叩くことが必要です」という。
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