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世界的人気「BTS」と「ユング心理学」の意外な接点 自分たちは「何者であるか」を問い続けてきた

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  • 山根 久美子 臨床心理士・公認心理師・ユング派分析家
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こうしたイニシエーションの機能不全の状況の中、「アイドル」というシステムは、そこに参加することができれば、歌やダンス、演技といった身体性を伴う体験をし、同世代のライバルたちと競い、切磋琢磨できる可能性がある。

「自分の個性とは何か」と問うアイドルたち

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また、デビューできるかどうかわからない不安とストレスの中で、自分の個性とは何かということを考えざるをえない。デビューが芸能プロダクションのコンセプトに合うかどうかで決められるものだとしても、その候補に残るためには、歌やダンス、演技のスキルだけではなく、自分の個性をアピールすることで目に留まる必要があるのだから。

もしデビューできたならば、アイドルというペルソナと本当の自分との相克に葛藤する中で自分の個性を探し、自分の声を見つけ、個性化の道を歩んでいく可能性も開かれるのだろう。

そう考えると、若者がアイドルになることを夢見たり憧れたりすることや、アイドルの推し活でさえも、その背後にはイニシエーションや個性化を希求するこころの動きがあるのかもしれないと思えてくる。

表面的なシステムがどれだけ現代的になっても、人のこころが求めることはずっと昔から変わらないんだなと思うと、私などはつい、画面の向こうのアイドルの笑顔にも感じ入ってしまうのである。

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