コンビニ加盟店オーナーは経営者か労働者か ファミマに対して都労委が救済命令

拡大
縮小

オーナーを支援した棗一郎(なつめ・いちろう)弁護士は「これまでは個別でしか、交渉できる場すらなかった。団結して話し合いができるというステージができたことに意味がある」と指摘する。

同様の命令は昨年、岡山県の労働委員会で、セブン-イレブン・ジャパンに対しても出ている。セブン、ファミマともに県・都労委の上部組織に当たる中央労働委員会に、再審査を申し立てた。

熾烈な出店競争がオーナーを圧迫

オーナーを支援している棗一郎弁護士

コンビニ業界は小売りの“勝ち組”とされ、熾烈な出店競争が繰り広げられている。日本フランチャイズチェーン協会の統計によるとここ3年ほどは毎年2500店近いペースで店舗が増え、日本には約5万2000店ものコンビニが存在する。

一方、客の奪い合いにより、1店あたりの売上高は前年を下回っているチェーンがほとんどだ。店の売り上げが落ちることは、すなわち、各オーナーの手取りが減ることを意味する。

オーナーの税務支援などを行う「さくら経営」の三橋一公取締役は「今は出店ラッシュだが、これはあくまで本部の都合。複数の店舗を経営してリスクを減らせるオーナーもいるが、皆がそうできるとは限らず、最近は閉店する人が増えてきている」と警鐘を鳴らす。

「お休みを取ることはできないんですか」「できないです。身内で不幸でもない限り休めません。泊まりがけの旅行もできません」

これは2014年7月、都労委の審問で交わされたオーナーと弁護士のやりとりだ。オーナーは、兵庫県でファミマを営む酒井孝典さん。ユニオンの執行委員長でもある。

次ページ対立する言い分
関連記事
トピックボードAD
ビジネスの人気記事
トレンドライブラリーAD
連載一覧
連載一覧はこちら
人気の動画
日本製鉄、あえて「高炉の新設」を選択した事情
日本製鉄、あえて「高炉の新設」を選択した事情
ヤマト、EC宅配増でも連続減益の悩ましい事情
ヤマト、EC宅配増でも連続減益の悩ましい事情
倒産急増か「外食ゾンビ企業」がついに迎える危機
倒産急増か「外食ゾンビ企業」がついに迎える危機
Netflixが日本での「アニメ製作」を減らす事情
Netflixが日本での「アニメ製作」を減らす事情
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
トレンドウォッチAD
  • 新刊
  • ランキング
東洋経済education×ICT