放置したままの「空き家」は巨大リスクの塊になる 損害賠償責任を負わないため法律を把握しよう
社会変化に伴って、ごく普通のビジネスパーソンが法的なトラブルに巻き込まれたり、会社でトラブルの対応に迫られたりするケースが増えてきた。『週刊東洋経済』7月3日発売号では「生き残るための法律術」を特集。ビジネスパーソンにとって、こうした時代に必要となる法リテラシーや法知識をまとめた。
空き家の増加とその放置が問題となっている。
空き家を放置した場合、①資産価値が下落する(風通しが悪いなどの理由から建材が劣化し、修繕費用が増大する)、②不審火や放火のリスクがある(隣家や周辺地域に延焼するおそれ。その場合、所有者は多額の損害賠償責任を負わされるリスクがある)、③倒壊のリスクがある、④ゴミの投棄や悪臭・害虫・害獣が発生するリスクがある、⑤特定空き家(倒壊など保安上著しく危険となるおそれや、衛生上有害となるおそれのある空き家)に指定されるリスクがある。
②の場合、多額の損害賠償責任を負わされるリスクがあるほか、⑤の特定空き家に指定された場合、固定資産税の軽減措置の対象から除外され、固定資産税が大幅(最大6倍)に上昇する。
どのような対策を講じるべきか
このように空き家を放置した場合、大きなデメリット、リスクが生じるが、どのような空き家対策を講じるべきか、よくわからないという人が多いだろう。そこで、空き家対策として、何をするべきか述べてみたい。
トピックボードAD
有料会員限定記事
ビジネスの人気記事
無料会員登録はこちら
ログインはこちら