放置したままの「空き家」は巨大リスクの塊になる 損害賠償責任を負わないため法律を把握しよう

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(イラスト:髙栁浩太郎)
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空き家の増加とその放置が問題となっている。

空き家を放置した場合、①資産価値が下落する(風通しが悪いなどの理由から建材が劣化し、修繕費用が増大する)、②不審火や放火のリスクがある(隣家や周辺地域に延焼するおそれ。その場合、所有者は多額の損害賠償責任を負わされるリスクがある)、③倒壊のリスクがある、④ゴミの投棄や悪臭・害虫・害獣が発生するリスクがある、⑤特定空き家(倒壊など保安上著しく危険となるおそれや、衛生上有害となるおそれのある空き家)に指定されるリスクがある。

②の場合、多額の損害賠償責任を負わされるリスクがあるほか、⑤の特定空き家に指定された場合、固定資産税の軽減措置の対象から除外され、固定資産税が大幅(最大6倍)に上昇する。

どのような対策を講じるべきか

このように空き家を放置した場合、大きなデメリット、リスクが生じるが、どのような空き家対策を講じるべきか、よくわからないという人が多いだろう。そこで、空き家対策として、何をするべきか述べてみたい。

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