ライオンズが本拠地で「手荷物検査」廃止した事情 高精細のカメラと通報アプリでリスク軽減

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そもそも100%の精度でチェックするのは不可能で、例えびん、缶類を持っていたとしてもグラウンドに投げ込む、落として割るといったことがなければ不都合はない。

それでも入場口のチェックを緩めた分、場内の監視は強化した。改修時に高精細のカメラ数十台を新設するとともに、通報アプリを導入した。

違反行為、迷惑行為を行っている観客が自分の座席近くに居ても、誰しも報復は怖いから警備員を呼んで注意をしてもらうハードルは高い。そこで、通報者自身の座席位置と迷惑行為の内容を入力・通報する機能をアプリに追加した。

これによって迷惑行為を行っている観客自身に通報の事実を知られることがなくなり、迷惑行為を行っている観客の位置を警備室が確認、高精細のカメラで迷惑行為の証拠を押さえたうえで警備員が対応に向かう形になった。

昨シーズンは1試合あたり平均27件の通報が寄せられたが、その大半がマスクをしていない、大声で応援している、といったコロナルールに対する違反行為だったので、今シーズンは激減しているという。

コロナ下で過去最高に迫る純益を実現

入場口に必要な警備員の人数を大幅に減らし、場内を巡回する警備員の配置も効率化でき、結果、昨シーズンは年間の警備費用約3000万円の削減に成功した。

ライオンズの昨シーズンの1試合あたり平均観客動員数は12球団中最下位だったが、「収益力を上げるために招待客数を減らした結果であり、想定内」(井上事業部長)という。

プロ野球の公表観客動員数は、実際に当日来場した人数ではなく、有料発券枚数と無料発券分の着券数の合計値というのが現在のルールである。年間指定席は来ても来なくても来場者数にカウントされるし、前売りで購入しながら当日行けなかった人の分もカウントされる。無料発券、つまり招待客数を増やせば来場者数は底上げが可能になるが、それは球団の収益力低下につながる。

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