日ハム新球場付近に建設「新駅計画」見直しの背景 建設費が4割増しの125億円に、自治体は当惑

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2023年3月に開業した北海道日本ハムファイターズの新本拠地・エスコンフィールド北海道(筆者撮影)
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プロ野球・北海道日本ハムファイターズの新本拠地として、北広島市に新球場「エスコンフィールド北海道」が開業した。新球場の収容人数は3万5000人。開幕戦が行われた2023年3月30日には3万1092人の観客が来場し、新球場へのアクセスを担うシャトルバスには長蛇の列ができ、冷たい風が吹く中、最大で1時間半待ちという事態も発生した。

北広島駅までのおよそ2kmを歩いたほうが早いとシャトルバスをあきらめた人たちも多く見られ、北広島駅では入場制限もかけられた。さらに、駐車場から出るだけで1時間かかるなど、周辺では大渋滞が発生。新庄剛志監督も、観客は最後まで試合を観戦することをあきらめ、「今のままなら7、8回で席を立つ」ことになると発言。新球場へのアクセス問題が表面化している。

このアクセス問題はさっそく国会でも注目され、4月18日の参議院の国土交通委員会では、参考人として招聘された富山市前市長の森雅志氏から、こうした事業については交通政策と都市政策の連携・融合が重要であることに触れ、なぜ「最初から新駅の整備ができなかったのか」という発言も飛び出した。

JR北海道のボールパーク新駅計画

新球場・エスコンフィールド北海道のある北海道ボールパークFビレッジには、JR千歳線が隣接していることから、新球場に直結する北海道ボールパーク新駅の設置も当初より計画されてきた。JR北海道が具体的な計画を発表したのは、2019年12月のことだ。

計画によると、ボールパークに隣接した曲線区間に島式ホーム1面を設置し、駅舎とは跨線橋で接続。ホーム外側に特急列車や快速列車、貨物列車の通過線を敷設し、北広島・新千歳空港方には臨時列車の折り返しを行うための引き上げ線を作ろうという大掛かりなもので、駅の全長は500m。当初の総工費は80億~90億円で工期は7年間。新駅の開業予定は2028年とされた。

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