ライオンズが本拠地で「手荷物検査」廃止した事情 高精細のカメラと通報アプリでリスク軽減

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一方ベルーナドームの入場ゲートは現在1カ所、レーン数は最大で28だ。2021年3月に3年にわたる大改修を終え、入場ゲートの位置と数を現在の形に変えた。

改修前は1塁側、3塁側それぞれに1カ所ずつゲートを設け、レーン数は15ずつ、合計30レーン。スタンド外周部分は周回できない構造になっていた。

待機列は途中警備員の指示で1列の人数を随時変えながら進み、ゲート手前で大きく曲線を描いていたので、自分の周囲に並んでいる人の要領の良し悪しでゲートを通過できるまでの待ち時間が変わってしまうストレスがあった。

しかし改修後は入場ゲートを1カ所にしたことで、列は途中で1列の人数を変えることも、曲線を描くこともなくそのまま入場ゲートまで直進する形になった。このため、周囲の人の要領の良し悪しに左右されなくなった。

レーンの最大数は改修前よりも2つ減ったが、実際に並んでみるとストレスは大幅に軽減された感がある。

ちなみに、なぜかドームに向かって右端のレーンに並ぶ人が多く、左方向のレーンに並ぶ人は少ない。慣れている人は電車を降りて改札を出ると、まっすぐ左端のレーンを目指す。

一番空いている左端のレーンだとほぼ待たずに通過でき、約10分おきに狭山線が西武球場前駅に到着するが、次の電車が到着する頃には、一番混雑している右端のレーンでもほぼ待機列はなくなっていた。

高精細のカメラと通報アプリでリスク軽減

入場時の手荷物チェックは、人との接触を極力回避することが求められたコロナ下でどこの球場もかなり簡便化されたが、コロナ収束とともに従前のスタイルに回帰しつつある。そんな中でなぜ検査廃止なのか。

「入場で並び、ファンクラブのポイント付与で並び、グッズショップで並び、フードやドリンクの購入で並び、球場に来ると長時間並んでばかり。そんなストレスを少しでも軽減したいと考え、出た結論がセルフチェックだった」(井上純一事業部長)という。

昨年1年間試験導入した結果、来場者アンケートでは、7割の人が継続を希望する結果になったため、今シーズンも継続を決めた。

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