アスキー創業者、西和彦氏が見た「天国と地獄」 借金40億円経験、出資先の経営悪化で破産も

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──大学ではなく、民間のエンジニアスクールではダメでしょうか。

大学でないと意味がない。修了証書や学位が発行できるところでなければ、誰もお金を払ってくれない。

──大学設置にはどのくらいの資金が必要なのでしょうか。

少なくとも35億円だ。運営資金が15億円、土地や校舎の設置に20億円と見積もっている。

──寄付を中心に資金を集めると聞いていますが、第三者破産による影響はどの程度ありそうですか。

形式的には私個人とは別に、学校法人が35億円を集める。第三者破産は私個人に対するものなので、直接的な影響はない。ただ私が大学設置に関わることで、本当にそれだけお金を集めることができるのか、という見方は当然あるだろう。そこはこれからのチャレンジであるし、私はできると思っている。

──寄付についてはある程度メドはついているのですか。

奨学金の形でいちばん資金を出してくれるのは、ビル・ゲイツだと思う。

尻拭いをしてくれとは到底言えなかった

──第三者破産について、ビル・ゲイツさんはどのような反応だったのですか。

非常に驚いていた。「なんで言ってこないのだ」と。前向きなことに資金を出してくれとは言えるけど、尻拭いをしてくれとは到底言えなかった。

──大学新設についての協力は取り付けているんですね。

以前に「秋葉未来大学」という大学を創設しようとしたときがあり、ビルはそのときも資金協力をしてくれた。

──今後の青写真としては、大学新設が当面の大仕事になりますか。

それだけではない。「MSX」というコンピューターの設計や水素エネルギーの循環システムの研究、(次世代エネルギーの)常温核融合の研究、ドローンのような飛行機の設計など、大学の研究所でさまざまなプロジェクトを手がけていきたいと考えている。

中村 正毅 東洋経済 記者

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なかむら まさき / Masaki Nakamura

これまで雑貨メーカー、ネット通販、ネット広告、自動車部品、地銀、第二地銀、協同組織金融機関、メガバンク、政府系金融機関、財務省、総務省、民生電機、生命保険、損害保険などを取材してきた。趣味はマラソンと読書。

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