「協調性のない高齢者」のほうが"若い"という根拠 「心のブレーキ」が老いを加速させるその理由
心が老いるとワクワク感が小さくなってくる
私たちが「齢を取ったな」と感じるのは、体力が衰えたり運動機能が低下したときだけではありません。これはたいていの人が気づいていると思いますが、身体的な老いの前にまず、気持ちの老いが自覚されるのです。
たとえば居酒屋好きの男性が友人から「駅の向こう側にいい店見つけたんだ。こんど飲みに行こうよ」と声を掛けられたようなときです。
あんなに居酒屋が好きだったのにふと「億劫だな」という気分になります。とくに忙しいわけでも疲れているわけでもないのに、何となく気が進まないのです。その友人が「いつ行ける?」と誘ってくると「そのうちな」と曖昧な返事になってしまいます。
面白そうな映画をやっているとか、好きな作家の新刊が出たとか、以前なら休日になるとすぐに目的地へ出かけたようなことでも、「急がなくていいか」とか「そんなに評判良くないな」とブレーキをかけてしまいます。
以前だったら「すぐ行こう!」でした。満足するかガッカリするか、そんなことは観てから、読んでからのことです。「面白そうだな」と思ったときには「行ってみよう!」という気になったのです。
それがだんだん自分でブレーキをかけるようになってきます。身体が動かないわけではないのですから、これは心のブレーキです。
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