「協調性のない高齢者」のほうが"若い"という根拠 「心のブレーキ」が老いを加速させるその理由
「どうせ大したことないだろう」とか「いまじゃなくてもいつでも行けるんだから」とかいろいろ理由をつけますが、簡単に言えば心がそれほど動かなくなったのです。かつてのようなワクワク感が膨らんできません。
かつてはどうだったでしょうか。「面白そうだ」とか「いいな」「行ってみたい」と思えばもう動き出していました。ワクワクしてくると抑えきれません。それだけ心が若くて奔放だったのです。
逆にあれこれ言い訳をして行動をためらってしまうのは、それだけワクワク感が小さくなっているからだとも言えます。心が老いるとワクワクしなくなるのです。
ワクワクしなくなるのは「前頭葉の老化」が原因
脳も身体の一部分ですから加齢によって老化します。脳の中でもとくに前頭葉と呼ばれる部位は老化が始まるのが早くて、人によっては40代のころから機能が衰えてきます。
前頭葉が老化すると感激や感動といった心のときめきが薄れてきます。いわゆる感情の老化と呼ばれるものですが、外の世界への関心が薄れてくるのです。
すると好奇心とか憧れのようなワクワク感もなくなってきます。旅行でもグルメでも、ワクワク感がなくなってくると、自分を突き動かすものも弱くなります。「時間がない」とか「少し疲れも溜まっているし」といった言い訳も入り込みやすくなります。
すると「どうせ混んでるだろう」とか「味はだいたい想像できる」といった、動かない自分を正当化する理屈も出てきます。
でも、いろいろ言ってみたところで、ワクワク感が弱くなっていることがいちばんの原因でしょう。前頭葉が若々しいころでしたら、「わあ、行きたい」「いますぐ食べたい!」といったワクワク感が爆発しますから、先延ばしの言い訳なんか入り込む余地がないのです。
ワクワク感の衰えも心の老いを感じさせます。
「初めて経験することにワクワクしなくなった」
「料理でも旅行でも、慣れているメニューや訪ねたことのある場所のほうが安心する」
期待して裏切られるよりある程度結果の予測できるもののほうが安心というのもありますが、予測不能の世界にワクワクする前頭葉が衰えると、どうしても慣れている世界を選ぶようになってしまいます。
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