「落ち目のバズフィード」が行きついたAIの使い方 その名も「ボタトゥイユ」は何をしてくれるのか

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バズフィードはソーシャルメディアを用いて読者層を広げようとしたが、その頃は常に収益性を優先していたわけではなかった。会社は瞬く間に成長したものの、その後の環境悪化で企業価値は下落。現在の企業価値は9000万ドル足らずと、2016年につけた17億ドルのピークから激しく落ち込んでいる。「バズフィード・ニュース」の閉鎖では、数十人が職を失った。

バズフィードは今、初めから持続可能なビジネスを構築することに力を注いでいるとペレッティは話す。ボタトゥイユのようにAIを使ってパーソナライズされたサービスを提供することで利用者に有料プランを売り込む計画だという。

「当社はあの頃に比べると、はるかにマネタイゼーション(課金)に注力しており、注力するタイミングもずっと早くなっている」とペレッティ。

「バズフィード的質問」にAIが一瞬凍る

そこで大きな問題となるのは、バズフィードのボタトゥイユがうまくいくのかどうかだ。

私は日曜日のパーティーに使えるカクテルのオススメをボタトゥイユに尋ねてみた。ボタトゥイユはいつもの快活な口調で返事をし、オススメのレシピを教えてくれた。飲み過ぎには気をつけよう、と注意することも忘れなかった。

続いて私はボタトゥイユに、リストラされたデジタルメディア企業の従業員にオススメの食事を聞いてみた。最初は、反応に困っている様子だった。

「おっと、何かのエラーですね」と、ボタトゥイユはいった。

すると、アイデアを思いついたようだった。

「なるほど、少し落ち込んでいるものとお見受けしました。では、気分が上向く食事をお勧めするということでどうでしょう?」。ボタトゥイユはそういって、リストラされたメディア企業の従業員向けに、チキンと野菜の料理を2つお勧めしてくれた。

(執筆:Benjamin Mullin記者)
(C)2023 The New York Times

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