「落ち目のバズフィード」が行きついたAIの使い方 その名も「ボタトゥイユ」は何をしてくれるのか
バズフィードは、ソーシャルメディアの影響力拡大を追い風にして、ピーク時には評価額が10億ドルを超えるデジタルメディア企業に成長した。だが、ソーシャルメディアのプラットフォームを手がける巨大テック企業がメディアのコンテンツを注力分野から外すと、バズフィードの企業価値は急落した。
復活に向け、バズフィードはまたしても新技術に希望を見いだしている。その新技術とは、人工知能(AI)だ。
無料のチャットボット「ボタトゥイユ」をお披露目
数カ月前にAIの導入計画を発表して以降、バズフィードは実験的な試みをいくつも進め、ほかのメディア企業よりも積極的にAIを受け入れてきた。そのバズフィードは5月23日、これまでで最も野心的なサービスとして無料のチャットボット「ボタトゥイユ」をお披露目した。バズフィードのグルメブランド「テイスティー」から、オススメのレシピを教えてくれるというものだ。
ボタトゥイユの基盤となっているのは、オープンAIの「ChatGPT」プログラムのベースとなっている技術で、それに「テイスティー」のレシピと利用者データに合わせたカスタマイズが施されている。
雨の日なら体が温まるチリスープやレンズ豆スープ、さみしい気分のときにはチョコレートチップクッキーや野菜カレーを提案するといった具合。「これは自分の母親のレシピだ」と気の利いたことをいいながら、ボタトゥイユがシェパーズパイをお勧めしてくれることもあるかもしれない。