マスク氏を「クレイジー」と評する人に欠けた視点 世界を席巻する「究極の仮説」がテスラを生んだ

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つまり、日本でGAFAが育たなかった理由の1つは、財務省の頭の古さにあった……。かなり有力な仮説だと思います。最近、ようやく控除金額の上限が引き上げられたようですが、時すでに遅しですよね。

イーロン・マスクは単なる「夢追い人」か?

「2035年までに人類を火星に移住可能にする」

「電気自動車(EV)を開発して地球温暖化を食い止める」

「日本はこのままだといずれ消滅する」

これらは、いま最も注目されている世界一の起業家、イーロン・マスクの発言です。イーロン・マスクは、宇宙開発企業である「スペースⅩ」や、電気自動車企業の「テスラ」、そして「PayPal」の前身である「X.com」の創設者として有名です。

誰もが思いつかないような発想力と、GAFAと同じく未来を創造する能力に長けており、世界一の資産家として2021年、人類未到の個人資産3000億ドル(36兆円)、企業でたとえるならば日本が世界に誇るトヨタ自動車の時価総額さえ上回りました。

そんな世界一の起業家ゆえ、その一挙手一投足が注目されますが、なかにはイーロン・マスクのことを、「夢追い人」「クレイジーな予言者」と揶揄する人も少なくありません。では、イーロン・マスクはほんとうに単なる夢追い人、クレイジーな予言者なのでしょうか。

それは彼の「思考法」をひも解くことで見えてきます。イーロン・マスクは、もともとペンシルベニア大学で物理学と経済学を専攻していました。地球と経済がどのような仕組みで動いているかを学ぶことが目的だったようです。その後、スタンフォード大学の大学院に進学して、高エネルギー物理学を学ぶはずが、たった2日在籍しただけで退学してしまいます。

その理由は、ちょうどその頃にインターネットが急速に普及し始めており、ウェブサイトの開発などを支援するソフトウェアを新聞などのメディアに提案するアイデアがひらめいて、インターネットの世界に飛び込むことを決意したからです。

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