Web会議で「犬の姿になった常務」の驚きの一言 メタバースで変わる職場のコミュニケーション
なんと、犬の姿をした常務が発した最初のひとことが「今日は楽しみだ“ワン”」。若手社員の表情も思わずゆるみ、「朝のお散歩はどうでしたか?」と切り出しました。
すかさず常務も「お散歩の後はお腹が空くから肉が食べたいワン」と答えて、とても和やかな会話が展開されたのです。
常務は「自分は犬なんだ」と認識したことで「犬ならこう話したほうがいいのかな」と考え、キャラクターになりきって話し始めたようです。若手社員は、ふだん社内で見ることのない常務のかわいい姿とその話しぶりで心がなごんだのか、とてもリラックスした様子でした。
アバターでコミュニケーションも円滑に
この実験から考えても、アバターを活用することは、ビジネス上のコミュニケーションを円滑化する解決策になります。
「メタバースを活用しよう」というと、なにか大掛かりな準備が必要だと思うかもしれませんが、アバターを活用するだけであればZoomやSkypeなどのツールがあれば十分です。
さらにいうと、もし大掛かりな準備をして、バーチャル空間にリモートワークができるオフィスを用意したとしても、バーチャル空間内で「ここは社長室、ここは常務室」などと分けてしまったら、コミュニケーションは円滑になりません。
メタバースをビジネス上のコミュニケーションで活用する際は、アバターのように、上司、部下といった「心のタグ」を介した関係性から解放することこそが、非常に効果的です。
「アバターを使うと脳にどんな変化が起きるのか?」
アバターによるコミュニケーションについて、さまざまな大学が研究を行っています。ここでは、2022年に東京都市大学、TIS、岡山理科大学、工学院大学が行った実験をご紹介します。
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