どんな仕事でも、一定のクオリティを保つためには最低限の時間は必要ですから、あまりにも厳しい期限設定を安請け合いするのは考えものです。その仕事にかかりきりになると、ほかの仕事まで手が回らなくなって、すべての進行に遅れが出ます。
無理やり間に合わせて仕事が粗くなったのでは、成果につながることもありません。いくらお得意様だとしても、あるいは大切なお得意様だからこそ、「無理なものは無理」とハッキリと伝える必要があります。きちんと話し合う姿勢を持つことが、仕事を「短くやる」ためには重要です。
相手先から厳しい納期を提案されたら、まずは「無茶」と「無理」に分けて考えることが大切です。無茶な納期とは、相当に踏ん張れば、何とか期日に間に合うものを指します。無理な納期とは、どう頑張ってみても、現実的に間に合わない期日のものです。
お得意様から、無茶なリクエストが出された場合は一考の余地がありますが、無理な注文であれば、「それは時間的に不可能です」と正直に伝えるべきです。
「実現可能」な期日を提案する
私もクライアント企業から無理な依頼をされることがありますが、スケジュール的に不可能と判断した場合は、その理由をしっかりと説明したうえで、「この期日であれば、品質レベルを保って、きちんと納品ができます」と実現可能な日程をこちらから提案するようにしています。
ある程度、時間的に余裕のあるスケジュールで先方の了解を得られれば、ほかの仕事を犠牲にするリスクを回避できます。
最初に設定された期限がどうしても動かせない場合は、「その期日であれば、このくらいのレベル感の納品は可能です」と伝えて、最初の段階で、「100%の品質は約束できない」と納得してもらうこともあります。
期限が変えられない場合は、こちらのエネルギーコストを減らすしか方法がないためですが、ほとんどのクライアントはきちんとした品質を望んでいるため、意外とスムーズに合意形成ができます。
誠意を持って対応すれば、期日に振り回される事態は避けることができます。
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