XL750トランザルプ対Vストローム800DE徹底比較 ホンダ&スズキ最新アドベンチャーバイク事情

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なお、両モデルのエンジンスペックは、XL750トランザルプが最高出力67kW(91ps)/9500rpm、最大トルク75N・m(7.6kgf・m)/7250rpm。Vストローム800DEは最高出力60kW(82ps)/8500rpm、最大トルク76N・m(7.7kgf・m)/6800rpmだ。最高出力はXL750トランザルプのほうが高いが、最大トルクはほぼ同等。だが、Vストローム800DEは、最高出力、最大トルクともに、発生回転数がXL750トランザルプより低い。オフロード走行時など、低・中回転域を多用するようなシーンでは、よりコントローラブルな特性となっていることが予想できる。

また、燃費性能は、XL750トランザルプがWMTCモード値22.8km/L、Vストローム800DEがWMTCモード値22.6km/L。ほぼ同等だ。ただし、燃料タンク容量は、XL750トランザルプの16Lに対し、Vストローム800DEは20Lを確保する。1回の満タンで航続可能な距離は、Vストローム800DEのほうがやや長いことがうかがえる。

XL750トランザルプの電子制御システム

スロットルバイワイヤ(電子制御スロットル)システムなどを採用する両モデルは、ライダーをサポートする数々の電子制御システムを持つことも特徴だ。まず、XL750トランザルプでは、さまざまな走行シーンに応じてエンジン特性、フィーリングの変更が可能な5つのライディングモードを設定する。

「SPORT(スポーツ)」は、ワインディングでのスポーティーな走行をはじめ、2人乗りや荷物積載時などでも力強い加速特性を実現。「STANDARD(スタンダード)」は、市街地から郊外まで、幅広いシーンに対応するモード。「RAIN(レイン)」は、雨天時など滑りやすい路面向けの特性を発揮。「GRAVEL(グラベル)」は、フラットダートなど未舗装路(グラベル)での安定した走りを提供するモードだ。さらにユーザーが自分の好みに設定変更をできるモードとして「USER(ユーザー)」も用意する。

これらモードは、いずれもパワーフィール+エンジンブレーキ+ウイリーコントロールがセットになった「HSTC(Hondaセレクタブル・トルク・コントロール)」や、ABS(アンチロック・ブレーキ・システム)の制御を連動させる仕組みだ。多様な制御の組み合わせにより、路面状況や好みに応じた最適な特性を実現するという。また、ユーザーモードでは、リアブレーキのABS機構をキャンセルすることも可能で、オフロード走行時などで前後ブレーキの使いわけが必要なシーンにも対応する。

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