ホンダ「ゴールドウイング」大刷新に見た凄み 1800ccエンジンの音はあのNSXを彷彿

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ホンダから今年の4月に発売が開始された大型プレミアムツアラー「Gold Wing Tour」(撮影:尾形文繁)

ホンダ・ゴールドウイングがこの春17年ぶりにフルモデルチェンジを行い、国内販売が好調だ。

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ゴールドウイングといえば、北米大陸をノントラブルで安心して往復でき、しかも2人乗りでその旅を実現できるとあって、1980年代に入りアメリカをはじめ世界中で大ブレークしたツーリングバイクだ。

昨年の東京モーターショーのタイミングで、ワールドローンチされた6世代目となるゴールドウイングは、バイクとは思えないほどの最新装備を充実させ、上質を知る大人のバイクとしての正常進化を遂げたといえる。

最も装備が充実したフラッグシップモデル

今回試乗した最新型は「Gold Wing Tour Dual Clutch Transmission」(AIR BAG)という名前が正式名称。そう、刷新されたゴールドウイングシリーズの中で最も装備の充実したホンダのフラッグシップモデルだ。

名称からもわかるとおり、駆動系には「デュアル・クラッチ・トランスミッション」、DCTが採用されている。

DCTとは2つのクラッチを持つ機構で素早い変速も可能だ(撮影:尾形文繁)

通常、バイクは6速ミッションが多い中で7速を採用。これによって、左足のチェンジペダルと左手のクラッチレバーからライダーは解放されるわけだ。

もう1つ「ツアー」の名称も入っているのだが、これもゴールドウイングのアイデンティティともいえるラゲッジスペース(トップケース&左右のサイドバッグ)が標準装備されている証しだ。

そして「エアバッグ」も2006年にホンダが世界初のバイク用エアバッグを搭載した先代ゴールドウイングを継承し、このモデルでも採用している。

さて、目の前にたたずむゴールドウイングは圧倒的な存在感を放つ。

都心でも目を引く存在感を放った新型ゴールドウイング(撮影:尾形文繁)

これでも従来モデルに比較して全重量の10%に及ぶ38kgを軽量化し徹底的にデイリーユースなど市街地での取り回しや軽量化の恩恵ともいえる運動性能も高めてきた。

その作り込みの良さはまたがった瞬間から感じることができるほどだ。

刷新されたゴールドウイングは、まずは軽さを感じる。従来モデルではゴージャスな作り込みで多くのライダーから好評を得たが、今回はどちらかというとスポーティな方向へシフトしている。

バイクでは普及率が低いキーレスエントリーだが、ゴールドウイングではスマートシステムのおかげで、今までのメインキーに変わるメインスイッチをONにし右手のセルをスタートさせるだけで水冷水平対向6気筒1800ccエンジンは静かにスタートする。

街中を駆ける新型ゴールドウイングと筆者(撮影:尾形文繁)

DCTなので右手にある小さなスイッチでドライブレンジへのスイッチングでほんの小さな「コツ」っというショックでDCT1速にギアが入ったことがわかる。

ボディワーク左側にはサイドブレーキがあり、マニュアルでリリースし右手のアクセルグリップ少し手前に回すだけで、ホンダのフラッグシップモデルが静かに、いとも簡単にスタートしていく。

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