「ついていきたい」と思われる上司、5つの習慣 「御用聞き」できるリーダーこそ信頼される

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もちろんそんな意図はないのですから、こうしたデメリットはできるだけ避けることが大切です。叱り方もできるだけ質問によって、原因と再発防止策を本人に気づかせるように誘導します。本人が自分の問題点に気づかず、反省していないときには、きちんとフィードバックをしてあげるべきです。

習慣4 会議や朝礼では「いい話」から入る

会議でも朝礼でも、冒頭はできるだけいい話から入るようにしていました。お客様からこんなお礼状をいただいた、先週オープンしたお店は開店前から200名のお客様が並んでくださった、最近行ったレストランでこんなすばらしいサービスを受けた、などその場にいる参加者が元気になるような話をしました。

アメリカのスターバックスで研修を受けたときに、エリア会議で「レコグニション(承認)」をやっているのを見て、すぐに日本にも取り入れようと始めたのです。

とにかくいい話から始めて、場の雰囲気が和みポジティブな気持ちで会議が行えるようにしました。たまたまあとで心理学者の本を読んでいたら、意思決定するときにポジティブな気持ちで判断すると、そうではないときに比べて40%正解率が高まるということが書かれていました。

この習慣を始めたときは、私自身が「いい話」をするようにしていました。そして、徐々に慣れてくると、他の参加者にも「何かいい話、ない?」と聞いてみるのです。

もともとスターバックスは、教育やコミュニケーションにおいて「GABカード」を頻繁に用いています。「GABカード」とは、「よいこと」をしたパートナーに対して、他のパートナーが感謝や敬意を伝えるためのカードで、メッセージを手書きで記入して手渡しするものです。この習慣がスターバックスのお店のあの温かな雰囲気の一因になっていると思います。

会社での会議は決していつも楽しいわけではありません。売り上げが下がることも、目標を達成できないことも、品質問題が発生することもある。だからと言って、会議の冒頭から、目標未達に対しての営業本部長の罵声から始まり、それを社長が目を閉じて聞いているような状況で、よいアイデアや解決策など生まれるはずがありません。

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