ティム:ものを書くときに役立つアイデアをどのようにして得ているか?
パウロ:いつでも書くことばかりを考えすぎないこと。メモをとるのを忘れたっていい。大切なことだけ覚えておけばいいんだ。大切じゃないことはすぐに消えてしまう。
じっくり腰を落ち着けて書くときは、この除去や浄化のプロセスが働いて、重要な事柄だけが残る。
メモをとって情報に埋もれてしまう場合より、ずっと簡単に書くことができるだろう。
規律がなければ前には進めない
ティム:スランプに陥ったらどうやって抜け出すのか?
パウロ:方法は1つ。スランプに陥ったら、意欲が湧いてこなくても前に進む、と誓うこと。規律が必要なんだ。
本の半ばで、たとえそれがノンフィクションでも、どうやってストーリーを続けていいかわからなくなる。でも、「自分と闘うんだ。いいか、ここに座って、この岐路の行き先が見つかるまで離れない」と言い聞かせる。
10分ですむかもしれないし、10時間かかるかもしれない。でも、規律がなければ前に進むことはできない。
(ティムから)本書で紹介した人の中には、もちろん私も含め、アン・ラモットの『ひとつずつ、ひとつずつ―「書く」ことで人は癒される』を読んで、信念の危機に陥ったときの命綱を見つけた人がいる。
ある友人が、原稿が進まずアドバンス(原稿料の前払い金)を出版社に返して、出版を辞退しようとしていた。
そこで私がアン・ラモットの本を貸してやると、彼は自信を取り戻すことができた。その後、彼の作品は、ニューヨーク・タイムズ紙のベストセラーリストに載った。
ティム:サポートしてくれるチームやリサーチャーはいますか?
パウロ:リサーチャーはいない。情報が多すぎると、自分も読者も退屈に感じてしまうだろう。
自分の知性や教養をひけらかすために本を書くのではない。自分の心や魂を表現して、あなたは「1人じゃないよ」とファンや読者に語りかける本を書きたい。
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