少し前のイギリスの人気TV番組「ブリテンズ・ゴット・タレント」で、お笑い芸人の「とにかく明るい安村」さんがネタを披露した際、大ウケするという”事件”がありました。
披露されたネタは例の「安心してください、履いてますよ」という彼の鉄板ネタだったのですが、どうしてこのネタがウケたのか、実はその背景には英語と日本語の違いが関係するので、今回はちょっとそのことについて解説してみたいと思います。
無意識に「コールアンドレスポンス」に
この番組で安村さんが披露した芸は、彼が極小サイズのパンツを履いていろいろなポーズを取った瞬間に「安心してください、履いてますよ」と言う、おなじみのものです。ただし、イギリスの番組ですからこのフレーズを英語でこういいました。「Don’t worry, I’m wearing!」。完全な直訳ですね。
ところが、ここで奇跡がおきます。「Don’t worry, I’m wearing!」という安村さんのセリフが日本語の直訳とは知らない審査員は、その先を補うように自分たちが呼びかけられていると思い、「Pants!」と返したのです。「Don’t worry, I’m wearing…」「Pants!」という形になり、ロックスターがアリーナに呼びかけるコールアンドレスポンスのように審査員席は大盛り上がりとなりました。
もうお気づきだと思いますが、安村さんが言った英語は不完全なセンテンスです。
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