海外「子連れ赴任」で変わる、家族の生き方 日本のやり方がすべてではない!

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「満員電車にベビーカーは是か非か」議論などもありましたが、そういう議論になることからもわかるように、日本では子連れで「悲しい思い」をすることも多いですね。

米国に来て強く感じるのは、街中で出会う人々の、見知らぬ子への愛情表現の強さ。目が合うとほぼ必ず"Oh〜look at him! なんたらかんたら"と話しかけられる。そしてなかなか去ってくれない。
 日頃から相手を可愛いとか大切に思っているとか、自分の気持ちを表現する習慣があって愛情表現に慣れていること、米国人は初対面の人に自分のことを話すことをよしとする価値観があることなど、日本人と米国人とでは他人との距離感、関係性の築き方が異なるために、街中で見知らぬ子どもに出会った時の接し方も異なるのではないでしょうか。(2006年教育学部卒、ミシガン)

こんなに充実した教育環境も!

教育環境や学校に惚れ込んで、子どもとの帯同を決めるママも。

 子どもが、今、バンコクで通う学校は、イタリアのレッジョ・エミリア・アプローチを採用しており、プレイグラウンドなどの施設も東京とは比べ物にならないほどすばらしいです。夫の赴任に先駆けてバンコクに学校探しに来たときに、この学校に一目ぼれして、夫の転勤への帯同を決断しました。
 日本にいるとき、息子を3カ月だけ認可保育園に通わせました。子どもにとって有意義かどうかではなく、オペレーション上の理由でいろいろな規則があること、保育士さんたちが子ども視点でないうえに、子どもとのかかわり合いを楽しむ余裕がないことに違和感を覚え、結局3カ月で辞めさせたということがありました。
 その点で、今の学校は、子どもの着替えを頻繁にさせたりといった、お世話の面では日本ほどかいがいしくはしてもらえないものの、子どもの好奇心や探究心にとことん付き合って、一緒に楽しさを追求してくれるところが気に入っています。(2003年法学部卒、タイ)

 

学童や早期教育も、お金を払えば多様なメニューがありそうです。

 学童のようなものですが、各学校が、いろいろな民間のAfter school会社と提携しています。その民間会社の場所まで送迎があるケースもあれば、学校でそのまま民間会社のプログラムに参加することもできます。
 驚くほどいろいろなプログラムがあり、娘は、毎日違うアクティビティをしています。料理、工作、ヨガ、インラインスケート、ダンス、テコンドーなどなど。「働いているせいで習いごともさせてあげられない」という罪悪感を持たずに済んでいます。
 放課後を楽しく過ごす、いろんなものに興味を持たせる、それぞれのアクティビティで成長していく過程を親子ともに実感し楽しめる、という目的を達成できているので現時点では大変満足しています。(2007年法学部卒、ニューヨーク)

 

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