長生きする地域の人の「酒の飲み方」意外な共通点 赤ワインに含まれるポリフェノールの効果は?

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長寿地域の人は、どのようにお酒と付き合っているのでしょうか(写真:mits/PIXTA)
「酒に十の徳あり」「酒は憂いの玉箒」「酒は飲んでも飲まれるな」などなど。お酒についての名言、格言はいろいろあります。「なるほど」とうなずいたりドキッとさせられたりしますが、それくらい、お酒と人間には深い関係があるということでしょう。
結局、お酒はカラダにいいのか、悪いのか?『86歳の酒好き医師が教える最強の飲み方・最高の食べ方』より一部抜粋し再構成のうえ、本稿では長寿地域の人のお酒の付き合い方を見てみます。

ブルーゾーンが教える酒と長寿の秘密

世界には、100歳を超える長寿者が多い地域が5カ所あることが、現在突き止められています。その長寿地域を、ブルーゾーンと呼んでいます。

調査に当たったのは、ベルギーの人口統計学者ミシェル・プーランとイタリアの疫学者で医師のジャンニ・ペスの2人でした。ブルーゾーンとは、長寿者が多いイタリアのサルデーニャ島バルバキア地方に、2人が「青色マーカー」で印をつけたことに由来します。

「日経ビジネス」電子版(2017年12月28日)のレポートによると、このバルバキア地方で1880~1890年に生まれた人で、196人にひとりの割合で100歳を超えていたことが、後の人口動態調査で明らかになっています。

その後、もうひとり、アメリカの作家ダン・ベットナーが、2004年ころから「ナショナル・ジオグラフィック」誌と組んで調査、バルバキア以外に4つのブルーゾーンを発見。3人の調査記録が世界の注目を集めるようになりました。まず、その5つのブルーゾーンを書き出してみます。

●バルバキア地方(イタリアのサルデーニャ島)
●ロマリンダ(アメリカのカリフォルニア州)
●ニコヤ島(コスタリカ)
●イカリア島(ギリシャ)
●沖縄(日本)

こうして眺めてみると、世界の長寿地域はヨーロッパ(ギリシャ、イタリア)、アメリカ、中南米(コスタリカ)、東洋(日本)とかなり広範囲に存在することがわかります。そして、5つの地域とも共通した3つの特徴があることが突き止められました。

それは、気候が温暖であること。自然に自生する食物が豊かであること。それに人間関係が濃密であることでした。そして、学者たちがさらに注目したのは、そこに住む人の食生活でした。

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