堀江貴文「1つの専門性を磨き続ける人が危険な訳」 「かけ算」こそ凡人が勝てる唯一のキャリア戦略

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世の中には「何か1つのことに集中し、それを極めた人ほど信用できる」と考える人がたくさんいるようだ。

逆に、たくさんのことに広く浅く関わり、あちこちに手を出している人間は、ちょっと低く見られるような風潮がある。そういう人は信用に値しないというわけだ。

でも、その考え方は危険だと思う。思わぬチャンスが訪れたときに、また、面白いと感じるような未知の領域に出合ったときに、「それは自分の本業ではないから」とか「私の専門分野ではないので」などと言ってスルーすることを繰り返していれば、その人の信用資産は枯れ果てていくからだ。

「専門性を極めた信用できる人」と「専門バカ」は違う

「門外漢だから」「本業に集中したいから」「忙しいから」と、限られた範囲のことにしか目を向けない生き方をしていれば、おのずと行動範囲も狭くなっていく。

その結果として生まれるのは「専門性を極めた信用できる人」ではない。

むしろ、たいていの人は「信用するに値しない専門バカ」に成り下がる。

ぼくは自分が好きなこと、ちょっとでも面白いと思ったことには、かたっぱしから手を出していくようにしている。

ながらく興味を持っていることもあるが、ずっと同じことにしがみつくことはしない。興味の赴くままに、後先考えることなく首を突っ込む。これがぼくのマインドセットだ。

そもそも、「その道一本」で大成できる人なんて限られている。

たとえば「会計の世界で第一人者になろう」と思ったら、10人に1人や100人に1人なんてレベルではなく、1万人に1人くらいにならないと話にならない。そこまで極めて初めて「その道の第一人者」として信用されるようになる。こんな人はごくひと握りの数だ。

1つのことに集中したからといって、そこで第一人者になれる保証なんてどこにもない。それなのに、だれもが1つの分野でコツコツと努力をして、信用を蓄えていこうとする。

このような「たし算」的な積み上げは、よっぽど自分の才能を確信しているのでもないかぎり、なかなか実を結ばない。

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