問題をこじらせる人がやりがちな大いなる間違い 確実な問題解決のために欠かせない4つのステップ

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ステップ2の「売れるストーリー」では、「誰に、何を、いくらで、提供するか」を考えます。ステップ1の段階では、この3つの要素をバランスよく考えていないことも多いため、ここでどのような商品・サービスを提供するか具体的に考えます。さらに、3つの要素のつながりを確認することで売れる可能性があるのか、つまり、売れるストーリーが成立しているかを確認します。

ステップ3の「できるストーリー」では、事業を実現するために必要な要素を記載した計画(ビジネスプラン)を完成させます。さらに、実際に成功するには、そのプランが成功できる理由を備えていなければいけません。「なぜ自社だけがそれをできるのだろうか」「競合他社が真似してきても勝てるのだろうか」といった点を確認し、なければ用意する必要があります。

新規事業が成功する理由は、自社の強みから生まれてきます。バリューチェーン・ヒト・モノ・カネの面で、自社ならではの強みがあるからこそ、うまくいきます。また、そこに自社らしさがあるかも確認します。とりあえず新規事業をやってみようではなく、自社ができるストーリーを作り上げるのです。

ストーリーが仕上がっても、すぐにリリースしない

会社の問題の9割は「4つの武器」で解決できる
『会社の問題の9割は「4つの武器」で解決できる』(朝日新聞出版)。書影をクリックするとAmazonのサイトにジャンプします

ステップ4の「検証」では、事業の可能性を確認します。ストーリーが仕上がったからといって、すぐに製品・サービスを作るのは危険です。それは、あくまでも机上のものだからです。

「新規商品やサービスを買ってくれるお客様がいるかどうか」を、実際に商品やサービスを作る前に確かめます。そこで大きな可能性を確認できれば、正式リリースに向かって動きだします。

その一方で、もし誰も買ってくれなさそうであれば、ここで終了すればよく、それはそれでよいのです。せっかく作った新規事業プランだと情が生まれてしまい、なんとかリリースしたいと固執してしまうものですが、早い段階で検証することで可能性を確認し、「事業を本当に進めるのか、それとも、ストップするのか」を決定します。

高松 康平 問題解決力 研修講師

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たかまつ こうへい / Kohei Takamatsu

株式会社スキルベース代表取締役。慶應義塾大学経済学部卒業後、マッキンゼー・アンド・カンパニーに入社。その後、リクルート等を経てビジネス・ブレークスルーにて執行役員に。10年間にわたり問題解決力トレーニング講座責任者を務め、年間登壇数No.1の研修講師として活躍。現在は独立し、「考える力」の養成を中心にさまざまな教育コンテンツの企画開発から提供まで幅広く携わっている。時代に合わせたカリキュラム開発と分かりやすい指導が強み。著書に『筋の良い仮説を生む問題解決の「地図」と「武器」』(朝日新聞出版)、『会社の問題の9割は「4つの武器」で解決できる』(朝日新聞出版)がある。

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