仕事が速い人はパソコンより「紙」を使う理由 脳に記憶が定着する3つの「ノート・メモ術」
「もっと効率よくノートやメモを取りたい」そんな悩みを持っている人は多いでしょう。
国立病院機構で脳のリハビリテーションに従事し、脳科学や認知心理学を駆使して、約1000件の企業研修で仕事のパフォーマンスを最大化するためのアドバイスを行ってきた作業療法士の菅原洋平さんは、「脳の特性に適したノートやメモの取り方をすると、思考が整理され、必要な情報がすぐに引き出せるようになる」といいます。
その簡単なコツを、『「仕事が終わらない人生」が180度変わる努力に頼らず「要領がいい人」になる40のコツ』より一部抜粋、再編集してお届けします。
ディスプレーより紙がいい理由
今日から使えるノート・メモ術のノウハウを紹介する前に、まずお伝えしたいことがあります。
それは「紙に書くことの重要性」です。
実は、ディスプレーよりも紙のほうが全体を俯瞰してイメージしやすいということが、心理学者カウフマン博士とフラナガン博士の実験でわかっています。
たとえば、「家を掃除する」という文章を見たとき。
ディスプレーで見た場合は「床に掃除機をかける」という具体的な行動をイメージした一方、紙で見たときは「きれいに見えるようにする」という俯瞰的な行動がイメージされました。
この理由は、ディスプレーで見たときと紙で見たときでは、脳の刺激される部位が異なるためです。
ある研究では、ディスプレーよりも紙の印刷物を見たときに、脳の「前頭前皮質」という部分が強く反応したという結果が報告されています。
脳において前頭前皮質は、とくに情報を理解することや、思考の整理・判断を担うといわれています。
これをビジネスや趣味などで応用する場合、
具体的で機械的な作業→スマホやパソコン
俯瞰的で創造的な作業→紙
と使い分けるのがおすすめです。
トピックボードAD
有料会員限定記事
キャリア・教育の人気記事
ログインはこちら