仕事が速い人はパソコンより「紙」を使う理由 脳に記憶が定着する3つの「ノート・メモ術」
紙の作業とディスプレーの作業とでは、アウトプットの質が変わってきます。
パソコンで資料や原稿をつくることが多いと思いますが、一度は紙で出力して確認すると、盲点や違和感に気づくことができます。
もう一歩踏み込んでお伝えすると、紙に文字を書くことで、そのときの出来事を「物語」として記憶しやすくなります。
これを「エピソード記憶」といいます。
たとえば、人と会話をしたエピソード記憶では、そのときの相手の笑顔を見てうれしい感情を体験したり、その人の性格を推察したり……実にさまざまな感覚、感情、思考がほかの記憶と結びついて記憶されます。
こうした結びつきが多彩であるほど、思い出すときの手がかりも豊富になり、忘れにくくなるのです。
最近は、スマートフォンやタブレットなどをノート代わりに使っている人も多いですが、紙は思考を整理したいとき、判断が求められるときはもちろん、とくに「忘れっぽい人」にはおすすめです!
①忘れなくなる「自分の言葉」変換術
それではここから、実践的なノート術・メモ術を紹介していきます!
・「自分の言葉」に直して書く
教科書を熟読しただけのグループよりも、その内容について自由作文を書いたグループのほうがテストの結果が高得点になったという実験結果があります。
「インプットよりアウトプットのほうが記憶に残りやすい」という点と「自分の言葉に変換したことで、エピソード記憶化された」という点が要因だと考えられています。
「自分の言葉に変換する」例を1つ紹介しましょう。
たとえばセミナーで、講師が以下のように話したとします。
「日本では1980年代から高齢化が始まり、2000年から働く人口が減っています。2020年には30%になりました。これからの企業は従業員の健康寿命を延ばし、長く働ける環境をつくることが必要です」
このとき、
「高齢化は80年代から。働く人口が減っているので個々の働き手としての寿命を延ばす秘策を考える」
というように、要約してメモをすることを意識するだけで、自然と「自分の言葉」で表現でき、記憶に残りやすくなります。
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