ソルテラに1300km乗って直面した充電環境の現実 6日間の旅で感じた充電インフラのあるべき姿

拡大
縮小

正論なのかもしれないが、今後は冷暖房使用時の電費をより改善することに加えて、走行中のユーザーに対する走行距離に関する情報の伝え方にさらなる工夫が必要だと、今回走りながら改めて感じた。

裾野ICから再び東名高速道路へ。沼津ICで一旦降りてから、新東名高速道路に乗り換え、駿河湾沼津SAに到着したのが14時30分だった。この時点で、総走行距離は6692kmで、航続可能距離は218km。つまり、実測152kmのところ、予測値である航続可能距離メーター上では192km減少した。ここで、今回最初の急速充電を行った。

急速充電器の表示(筆者撮影)

駿河湾沼津SAには、サービスエリア各所で最近導入が始まった、e-Mobility Powerの200kW・6口(くち)型の急速充電器が設置されている。ここで急速充電を1回(30分ルール)行うと、航続可能距離は348kmとなった。ほかに2台が充電していたため、出力は50kW程度に抑制されたと思われる。

充電設備の休止や故障が多いのは…

この日の最終目的地である三重県津市内のホテルまでは残り292kmなので、最低でもあと1回、どこかで急速充電をしようと考えた。

当初の計画では、ここから179km先の新東名高速道路の岡崎SAでの急速充電を考えていたのだが、EV充電インフラの状況がわかるスマートフォンアプリ「EVsmart」で確認すると、岡崎SAでは3月15日から4月29日は、50kW急速充電器2基のうち2基とも休止とある。

そのため、ここから117km先の浜松SAで早めに充電することを決めた。最高速度・時速120km区間を走り、浜松SAには16時15分に到着。

総走行距離は6806kmで、航続可能距離は198km。ここでも、200kW急速充電器6口型は複数台利用だったため、30分間での充電量は23.3kWhだった。

走行の印象はよく長距離向きだと感じた(同乗者撮影)

航続可能距離は350km。この日の目的地までは残り176kmなので、これで充電インフラ探しに気を使うことはなくなった。

しかし気になったのは、浜松SAの急速充電器も前の駿河湾沼津SAの急速充電器も、カード認証機能に「故障」の表記があり事実上、無償で充電できてしまったことだ。早期に正常運用になることを望む。

新東名高速道路から第2東海自動車道へ入り、四日市JCTを抜けて東名阪自動車道で三重県の久居ICを目指す。ここまでソルテラで高速道路を走ってきて感じたのは、2トンの車重によるズッシリ感がありながら、スバルらしい”クルマ全体の粘り”があったことである。

次ページソルテラに
関連記事
トピックボードAD
自動車最前線の人気記事
トレンドライブラリーAD
連載一覧
連載一覧はこちら
人気の動画
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
トレンドウォッチAD
東洋経済education×ICT