ソルテラに1300km乗って直面した充電環境の現実 6日間の旅で感じた充電インフラのあるべき姿

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ソルテラの一充電走行距離(国土交通省審査値)はFWDが567km、AWDが487~542km(筆者撮影)

そうだ、鈴鹿に行くならBEV(電気自動車)で行ってみよう――。

三重県鈴鹿サーキットで開幕するENEOS スーパー耐久シリーズ2023 Powered by Hankook(2023年3月19日決勝)で、自動車メーカー各社の幹部やエンジニアと、BEVや次世代燃料を使う技術開発について意見交換する計画を立てた。

せっかく技術開発の話をするならば、その“今”を実体験しようとスバル「ソルテラ」AWDモデルを鈴鹿への相棒に選んだ。

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3月17日(金)午前9時過ぎ、東京都渋谷区恵比寿のスバル本社。久しぶりにソルテラに再会した。同車両の総走行距離は6540kmで、車載画面に表示された航続可能距離は410km。これは、スバル本社での急速充電と普通充電により満充電となった状態だ。ちなみにWLTCモードの航続可能距離は、542kmである。

スバル本社によると、BEVの航続可能距離はその車両の過去の使用実績から算出するという。また、仮に航続可能距離がゼロになっても、一定の距離が走行できる分を担保していることもあり、WLTCモードとの数値の差が生じる。

これまでのソルテラに関連する試乗体験を振り返ってみると、2022年2月にトヨタとの共同開発車である「bz4Xプロトタイプ」を千葉県袖ケ浦フォレストレースウェイで乗り、その後ソルテラのプロトタイプを群馬県内のクローズドエリアで雪上試乗している。

また、2022年5月には、スバルとトヨタが共同開催した高速道路主体の長距離移動の試乗会に参加。このときは、「東京~静岡」「静岡~名古屋」「名古屋~金沢」「金沢~軽井沢」「軽井沢~東京」という5区間のいずれかを選ぶシステムで、筆者は東京~静岡の区間で参加した。

最初にbz4Xに乗り、富士スピードウェイでソルテラに乗り換えてJR静岡駅を目指したのだが、急速充電は東名高速道の海老名SAで一度行っただけだった。

東京から富士スピードウェイへトヨタ「bz4X」でドライブしたときの1コマ(筆者撮影)

今回は、恵比寿~鈴鹿の往復に加えて、和歌山や山梨などにも立ち寄るため、行程は1000kmを超えそうだ。そうなると道中での充電は必須で、スムーズな移動のためには「どこで」「どんな充電設備で」「どのくらいの充電時間で」行うかがポイントとなる。

新東名は「急速充電設備」充実で安心

では、出発しよう。恵比寿から広尾を抜け、天現寺ICから首都高速道路目黒線へ。谷町JCTから首都高速道路3号線、さらに東名高速道路を通って静岡県の裾野ICで降りて諸用を済ませた。

気温は16度だったので、車内では冷暖房を使わずに走行したが、冷暖房をONにすると車内表示の航続可能距離が一気に60kmも減少する。この点について2022年5月の報道陣向けイベントで、スバルおよびトヨタのエンジニアは「ガソリン車でも冷暖房の作動で燃費が悪くなる」と表現した。

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