ついにこの日がやってきた。三菱「デリカミニ」の正式発表である。グレードやオプション、価格などと同時に、5月25日を発売日とすることが発表された。
2022年11月にティザーイメージが公開されると一躍“話題のクルマ”となり、年明けの東京オートサロンでの実車発表と同時に予約受注を開始。2023年4月6日の正式発表までに、約9000台を受注したという注目の1台である。
「デリカD:5」にあやかったネーミングであることや、「ekクロス スペース」をベースとしたスタイリングから、デリカミニの成り立ちやおおよその内容は予測されていたが、ようやくその全貌が明らかにされた。
デリカ+パジェロ的な要素も
三菱は、デリカミニのコンセプトを「Reliable & Active Super Height Wagon(頼れるアクティブな軽スーパーハイトワゴン)」とし、「広々とした室内空間と力強い走りを融合させたミニバン『デリカ』の名を冠した軽スーパーハイトワゴン」と説明する。
「DAILY ADVENTURE(日常に冒険を)」をテーマにかかげられたデザインは、ひとめでデリカシリーズだとわかるもの。しかし、よく見てみれば、縦スロットのグリルやプロテクター形状のバンパーにこそ旧デリカD:5の面影を感じるものの、デザイン的な共通性はほとんどない。
“デリカっぽさ”から言えば、これまでekクロス スペースのほうが現行デリカD:5に似ているはずだが、それでもデリカミニのほうがデリカらしく見えるから、デザインとは不思議なものだ。筆者は半円形のヘッドライトにかつての「パジェロ」を想起したが、こうしたディテールが、イメージの中にある三菱らしさを感じさているのかもしれない。
もうひとつ、デリカらしさを感じさせるのは、ブラックアウトする面積を拡大したフェンダーまわりだ。車体寸法が限られている軽自動車では、オーバーフェンダーを取り付けるわけにはいかないし、走行安定性などを考えると車高アップにも限界がある。
そこで三菱は、フェンダーまわりにブラックの塗装を施すことで、オーバーフェンダーのようにもSUVらしい大きなタイヤハウスのようにも見せる手法をekクロス スペースで生み出した。
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