寿司店での給仕の仕事の時給は、当時(2018年)の法定最低賃金の12.65カナダドル(約1260円)でしたが、チップも含めると1日6時間労働で収入が2万円近くなることも。時給換算すると約3000円となり、賃金よりもチップが多いことに気づきます。
「資格が必要な職でもないのにこんな収入になるなんて、と驚きました。当時はチップで生活していたといえるくらいです」(平嶋さん)
この時給換算で上限の週20時間働くとすれば、月収20万円以上になる計算に。学生がアルバイトで稼ぐ金額としてはなかなかのものです。
平嶋さんはまた、「収入とともに労働環境もよかったことで無理なく働くことができた」と語ります。制度だけでなくソフト面での充実もあって稼げる留学が実現したのでしょう。すっかりカナダの労働環境が気に入った平嶋さんは、COOP留学修了後はワーキングホリデーに切り替えてカナダに残り、最終的には永住権を取得。現在も飲食店で働きながらカナダで暮らしています。
金銭だけでなく、経験が財産
留学中の就労について金銭面だけでないメリットを説くのは、自らもかつては留学生で、現在はトロントでラーメン店「RYUS NOODLE BAR」を経営する高橋隆一郎さん(44)。
留学生アルバイトを雇う立場でもある高橋さんは、「働いて得られるお金も大切ですが、それ以上に若いときに海外で就労して“社会を知るという経験”ができるのは得がたい学びです。カナダでのサービス業は、“稼げる・休める・リスペクトされる”働きやすい環境。留学生にとっても学業とのバランスがとりやすいでしょう」と語ります。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら