カナダで留学生でも稼げるのは、法定最低賃金が1550円程度と日本の約1.5倍であること、労働者不足のため職探しが比較的容易であること、そして注目すべきが、北米やヨーロッパに根付くチップの習慣がカナダにもある点です。
チップは、飲食店などで会計額の15%前後を従業員に渡すシステムで、基本的にはそのまま従業員の収入となります。カナダの「チップ収入の多さ」に関しては、多くの留学生を間近で見ている留学エージェントも口をそろえて証言します。
例えば、年間約700名の留学希望者をサポートする「カナダジャーナル」の佐久間麻央里さんは、「チップだけで毎月の家賃(7万~9万円)を払っているという話はよく聞きますね」と語り、27年前からバンクーバーでカナダ留学と移民をサポートしている「エンジョイカナダ」の留学カウンセラー三宅晶子さんは、「チップがもらえるサービス業に就いて、月25万~40万円を稼いでいる留学生もたくさんいます」と証言します。
このチップ制度を活用して大きな収入を得られる就労先を見つけることが、稼げる留学のポイントになってきます。
「稼げる」のは居酒屋とリゾート
「海外で働く」というと、英語力の不安を感じる人もいるかもしれません。しかし“日本人であること”が有利に働く先として、日本料理店があります。カナダの都市部にも和食店や居酒屋が多く存在し、就労も現実的で、客単価の高い店ならチップも期待できます。
「飲食店は特別な技術や高い英語力がなくても比較的働きやすく、なかでも和食系のお店は日本人労働者の需要があります。とくに高級和食店か、高級でなくても居酒屋などアルコールを出すお店は客単価が高く、チップをはずむお客様が多いです。和食店で一晩で合計10万円のチップを得た、などという武勇伝も聞きます」
と語るのは、JANリンク留学サポートのカナダ政府認定移民コンサルタント西岡彩さん。同じ和食店でもテイクアウト専門寿司店などでは物販店同様、チップが期待できないため、狙い目は「アルコール飲料を提供する、店内飲食のお店」だということです。
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