1つめは「学生ビザ」。
カレッジ(専門学校)以上の教育機関で一定期間(半年)以上の正規プログラムに登録しているか、州立カレッジや大学の正規留学生である場合、学生ビザでの就労が可能です。授業がある期間は週20時間以内、夏休みなど授業がない時期はフルタイム(週約40時間)で働けます。
2つめは「COOP留学」。
上記の学生ビザに就労ビザを付随させ、就労を学びの一部としているカナダ独自の留学プログラムです。プログラムの期間は半年から2年程度で、留学期間を半分ずつ「座学」と「就業」に充てる――例えば1年のプログラムなら、<半年座学+半年就業>など、が一般的です。
ビジネス、IT、ホスピタリティなどの専門分野について英語で学び、それに関連する分野で就業します。プログラム修了後に「修了認定証」が得られるため、「就職・転職のアピール材料にしやすい」として、1年休学して留学する大学生や、リスキリングを目する社会人にも人気です。
座学の期間は週に20時間、就労の期間はフルタイムで働けます。COOP留学には年齢や取得回数の制限はなく、学生ビザよりも就業に対するサポート(職探しなど)が期待できます。
上記の2つは“英語で専門分野を学ぶ”留学なので、ある程度の英語力がある人向け。語学留学から始める人でアルバイトもしたいなら、3つめの選択肢「ワーキングホリデービザ」が有用です。
日本と協定を結んだ国(29カ国)で、一定期間の滞在とその間の就労が許可される制度で、働くという点においてもっとも自由度の高いビザです。
カナダの場合、期限は1年間。この間、フルタイムでの就労が可能です。申請時に18~30歳であること、1年間のうち就学できる期間は半年以内などの制限がありますが、「まずは語学留学」「留学資金の多くの部分を現地で稼いでまかないたい」という場合でも留学にチャレンジできる、特別なビザです。
なお、ビザの種類と就労の条件などは時期によって変わる可能性があります。最新の情報はカナダ政府の公式サイトやカナダ移民局公式ツイッターなどで確認しましょう。
学びながら働く魅力
「稼げる留学」も、学業がおろそかになっては本末転倒というもの。両立は可能なのでしょうか。経験者の事例をご紹介します。
カナダ留学中に働くことの魅力を説くのは、COOP留学とワーキングホリデーの両方を経験した平嶋祐里菜さん(27)。平嶋さんは、日本で専門学校時代にカナダへの短期留学を経験、その際の企業研修でカナダ人の自由な働き方に感銘を受け、卒業後に日本で1年間働いて留学資金を貯め、再度カナダにCOOP留学生としてやってきました。
平嶋さんの留学費用は、学費が年間約2万カナダドル(約200万円)、住居費を含めた生活費は月約2000カナダドル(約20万円)。留学生活のペースがつかめてきたころ、知人から寿司店でのアルバイトを紹介され、もとからカナダで働くことに興味があったため、始めることにしました。
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