佐藤ママ断言「人柄のいい子」は試験の点も伸びる 私がWBCで再確認した「人間性教育」の重要性

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これは私の推測に過ぎませんが、もしご両親が「メジャーに入れるために英才教育をしよう」と考えてそのような子育てをしていたら、今日のヌートバー選手の活躍はなかったのではないでしょうか。溌剌とプレーする、みんなに愛されるあの姿は見られなかったのではないかと思います。

ちなみにわが家は、三男一女が全員東大医学部を卒業して医者になったことから、小さい頃から子どもたちに「将来、医者を目指しなさい」と私が言ってきたように誤解されることもあるのですが、それは違うのです。子どもが将来、自分がなりたい職業に就けるように基礎学力を身に付けさせることには全力で取り組みましたが、子どもの将来について「こうなってほしい」と言ったことも思ったことも一度もありません。大学卒業後に、医学部とは違う仕事をしたいと言っても、それはそれでいいと思っていました。その子の人生の主役は、その子なのですから。

子どもたちは、たまたま理系が好きだったことと、夫が弁護士をしている影響からか専門職を目指したことで、結果的に全員医師の道に進むことになりました。私としては「もっといろいろなジャンルの仕事に就いてくれれば、いろんなおもしろい話が聞けたのに」と思わなくもないです。

子どもはみんな名馬。名伯楽になることに頑張って!

今回のWBCでもう一つ印象的だったのは、栗山英樹監督の存在です。侍ジャパンの選手たちは名選手揃いで最強のメンバーと言えましたが、やはり名伯楽と言える指揮官がいてこその優勝だったと思います。そんな栗山監督の姿を見ていて、ふと思いました。やはり子育てにおいても名伯楽が必要だな、と。

自分の子どもを、素晴らしい人間、喩えるなら「名馬」に育てたい。そう考えるお母さんの気持ちはよくわかります。でも、私は「子どもは全員、名馬だ」と思います。名馬になる資質を、すべての子どもたちが備えていると思います。

逆に、圧倒的に少ないのは、子どもをうまく成長させてあげる、成果を出させてあげられる、名伯楽です。この名伯楽になれるのは、一番子どもの身近で応援してあげられる、一番わかってあげられる、お母さんにほかなりません。

4月は子育てについて考え直す、良いタイミングです。

「名馬になりなさい」と子どもに望む前に、お母さんが「どうすれば名伯楽になれるだろうか」と考えてみてはいかがでしょうか? 本稿がそのキッカケになれれば幸いです!

佐藤 亮子 「東大理Ⅲに合格した3男1女」の母

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さとう りょうこ / Ryoko Sato

大分県出身。津田塾大学卒業。大分県内の私立高校で英語教師として勤務。結婚後、夫の勤務先の奈良県に移り、専業主婦に。長男、次男、三男、長女の4人の子どもを育てる。長男、次男、三男は灘中学・高等学校を経て、東京大学理科III類に進学。長女は洛南中学・高等学校を経て、東京大学理科III類に進学。現在、長男、次男、三男は医師として活躍。長女は東大医学部の学生。その育児法、教育法に注目が集まり、全国で講演を行う。『頭のいい子に育てる 3歳までに絶対やるべき幼児教育』(東洋経済新報社)ほか著書多数。

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