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“成長”が一つの指標だった40代のころまでとは打って変わって、自身の役割や立場、環境に大きな変化が訪れる50代。そんな50代からの勉強法は、目的によって異なります。
“成長”が一つの指標だった40代のころまでとは打って変わって、自身の役割や立場、環境に大きな変化が訪れる50代。そんな50代からの勉強法は、目的によって異なります。
和田秀樹さんの著書『五〇歳からの勉強法』より一部抜粋のうえ、50歳からの記憶法3つのコツをお届けします。
覚える能力そのものは低下しない
わたしたちが老化を最初に感じるのは、人の名前がなかなか出てこない、あれとかこれ、といった代名詞を使うことが多くなったときではないだろうか。特に最近の芸能人の名前やIT用語となると、すぐに忘れてしまうから、いまさら資格試験や外国語の学習など困難だと考える。
しかし、エビングハウスの忘却曲線で見る限り、60代と20代でも大差ないという話を日本における記憶研究の大家の池谷裕二先生から聞いたことがある。
エビングハウスの忘却曲線というのは、ドイツの心理学者だったエビングハウス氏が無意味な言葉の丸暗記から見いだした「忘却は覚えた直後に急速に進む」という法則で、かれの実験によると、人は暗記した後、20分後には42%を忘れ、1時間後には56%を忘れ、1日後には74%を忘れる。1週間後には77%を忘れ、1カ月後には79%を忘れるという。
だから、10分後、1時間後、1日後と、忘れる前に間隔を空けて繰り返し復習することで、効率よく覚えられる、とされる。
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