今年リメイク「星のカービィWii」開発秘話に驚く訳 3度の開発中止、前作から11年のブランク

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さらに、本作ならではの特徴として「スーパー能力」というものが存在します。これはより強力なコピー能力で、敵を一撃で倒すのはもちろん、地形を破壊してしまったり、巨大な雪だるまになってゴロゴロと転がりながら素早く移動したりと、ユニークな仕掛けがたくさん用意されています。

『星のカービィ Wii』(画像は任天堂公式サイトより)

筆者にとって『星のカービィ Wii』は、当時幼かった甥たちと一緒に遊んだ思い出深いゲームです。しかし、下の子がうまくできないとかんしゃくを起こしてゲームを強制終了してケンカになってしまった苦い記憶も残っています。

もっとも、あれから12年も経ったいまではすべてがいい思い出ですね。

カービィの歴史における転換点といえる一作

『星のカービィ Wii』はシリーズのその後にも大きな影響を与えました。本作のディレクションを担当した熊崎信也氏は、このあとの「星のカービィ」シリーズを背負っていくゼネラルディレクターになっています。

本作以降の「星のカービィ」シリーズには熊崎氏の特色が色濃く出ており、過去の作品とはまた違った魅力を放っています。敵キャラクターに深い設定を与えたり、カービィの出自をほのめかしたりと、新たなカービィの可能性を探っているのです。

また、開発中止になった3作品のノウハウが活かされた作品も登場しており、2022年にはシリーズ初となる3Dアクションゲーム『星のカービィ ディスカバリー』が発売されました。

『星のカービィ ディスカバリー』(画像は任天堂公式サイトより)

2Dアクションと3Dアクションにはかなり性質の違いがあり、やはり開発においては苦労をすることも多かったようです。しかしながら、きちんと「より多くの人が楽しく遊べる賑やかなゲーム」に仕上がっており、こちらも高い評価を得ています。

そんな「星のカービィ」シリーズの歴史において重要な『星のカービィ Wii』は、2023年2月24日にリメイク版となる『星のカービィ Wii デラックス』がNintendo Switchで発売されました。

「星のカービィ」シリーズは気軽に遊べるゲームなので軽く見られがちなのですが、しかし30年も続いている作品なわけで、そのなかにはさまざまな歴史が残っているのです。

・遊べるゲーム機:Wii、Wii U(リメイク版がNintendo Switchで発売)
・公式サイトはこちら
・参考資料:社長が訊く『星のカービィ Wii』
渡邉 卓也 ゲームライター

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わたなべ たくや / Takuya Watanabe

いわゆるテレビゲームを専門にコラム・評論などの記事を書くライター。大学卒業後はサラリーマンになったが、満足にゲームを遊べない環境にいらだちを覚えて転身。さまざまなメディアにゲーム関連の記事を執筆。駄作に対して厳しく書いてしまうことでも知られる。

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