こうしたシステム開発の“失敗”は枚挙にいとまがない。近年の事例を見ても、金融、小売り、メーカー、インフラなど、多種多様な業界の各社がシステム開発に関わる億円単位の損失を出していることがわかる。
開発断念の理由としてよく挙げられるのは、NXHDのケースと同様、開発の遅延だ。開発ベンダーとの間で取り決めた「要件定義」に不備があったり、つくりたいもののレベルに合ったベンダーをそもそも選定できていなかったりすることが背景にある。

出来上がった頃には「時代遅れ」
デジタルの世界は進化が速い。プロジェクトが遅延すればするほど、出来上がった頃にはすでに時代遅れ……という事態に陥りかねない。また、SaaS(クラウド型ソフト)の普及などで、わざわざ自社で膨大なコストをかけずとも実現できる道が開けてしまうこともある。
割り切って方針転換すればいいが、失った時間や費用はもう返ってこない。
失敗の典型としてもう1つ挙げられるのが、リリース後の不具合の多発だ。記憶に新しいのは、厚生労働省が開発を主導した新型コロナウイルスの接触確認アプリ「COCOA(ココア)」だ。
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