「子どもの自己肯定感」成長を邪魔する大人の心理 「大人の怯え」が子どもから失敗の機会を奪う
自分から行動しない「いい子症候群」
西岡壱誠(以下、西岡):金間先生のご本を本当に面白く読ませていただきました。
特に、最終章で「何のために勉強するのか」というモチベーションについて触れられた部分で、目的のある勉強と、目的がない勉強は全然違うと書かれていたところが印象的でした。
僕自身、偏差値35だったころは、勉強といってもペンを持って動かすだけで、何の目的もなかったんです。そこから、「東大に合格するぞ」という目的とモチベーションが生まれたときに、馬力を発揮できました。
僕の周りも含めて、自分から行動しない「いい子症候群」の若者は多いですね。高校で講演すると、「自分も東大に行きたいです」と言ってくれる子が1人や2人は現れます。でも、いくら「もっと上を目指せるよ」と話しても、「いや、自分はこのぐらいでいい」という子のほうがずっと多いですね。
金間大介(以下、金間):いい子症候群の若者は、「すごい人がいるな、でも自分にできる話じゃないな」となりますが、西岡さんの話を聞いて、自分も目指そうと思う子が出てくるなんて、すごいですね。話し方の秘訣があるのでしょうか。