安易な「みんなで仲良く」が子どもを苦しめる理由 友人関係の「距離感」は選んでもいい
いつも一人でいると、不便なこともあります。例えば、授業で共同作業をするとき、自分だけ仲間を見つけることができず、どこかのグループに入れてもらう形になってしまう。自分も気まずいし、グループの人たちも歓迎ムードではない。そんな場面では、気安い関係の友だちがいないことをみじめに感じるかもしれません。翌日の予定や持ち物がわからなくなってしまったときにも、気軽に質問できる相手がいないと困りますよね。
一人でいるか、少しは友だちに合わせるかを悩んだときには、そういう困りごとを自分がどのくらいストレスに感じるかを考えてみるのもいいと思います。一緒に行動できる相手がいないことをみじめに感じるのなら、友だちづき合いを見直してもいいかもしれません。一方で、多少の不便があっても一人でいるほうが気楽でいいと思うのなら、無理に交流を広げる必要はないでしょう。
教室という狭いコミュニティを息苦しいと感じたら
学校の教室というのは、とても狭いコミュニティです。固定されたメンバーで毎日を過ごすので、その関係性のなかで教室の「普通」ができあがります。その「普通」になじめない人にとっては、息苦しい空間になるかもしれません。
一人で過ごしたくても、みんなで同じ空間にいれば、どうしても接点ができます。そういう接点をわずらわしく感じるのなら、無理にそのコミュニティで過ごそうとしないで、少し外に出てもいいと思います。
教室にいると一人でのんびり過ごせないという人は、学校のなかでお気に入りのスポットを探してみてください。友だちとではなく、一人で居心地のいい場所に行く。そうすると、教室の雰囲気に染まらなくてもよくなります。
また、教室にいるとしても、同級生にからもうとしないで、その日の宿題をやるのもいいと思います。自分の好きな本を読んで過ごすというのもおすすめです。
学校には「休み時間は友だちと交流するのがいい」という価値観が広がっていることも多いですが、そうとはかぎりません。友だちと交流しないことに、罪悪感を持つ必要はないんです。
同級生を避けるというよりは、自分らしい過ごし方をする。自分で自分をいたわる。そういう意識を持つと、「世間の目」を気にしすぎずに割り切って生活できると思います。試してみてください。
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