100業界の「もうけの仕組み」から勝ち筋を探せ 四季報記者が知るビジネスモデルを徹底図解

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BtoBの製造業も同じことがいえる。電子部品は一般的に単価が安く、製品サイクルが早い。そのため生産数量を決める「客先の需要動向」が最大の収益決定要因となる。

個々のモデルを比較すれば、典型的な「勝ち組」とされるビジネスモデルも、じつはさほど賞味期限が長くないことがわかる。象徴的なのがプリンター業界だ。

コピー機やプリンターといった事務機器の本体の価格を抑えて、導入しやすくする一方、トナーなどの消耗品販売や保守で稼ぐビジネスモデルは、安定的な収入を得やすいと考えられてきた。

机上の空論ではない「もうけの仕組み」を探す

しかし、従前から進んできたペーパーレス化が、コロナ禍での在宅勤務で加速。安定収入を享受できた時代は終わりつつある。大手はこぞって事務機器の営業網を活かしたITサービス強化に乗り出している。

業界・企業の数だけ固有のビジネスモデルがある。本特集ではなるべく収益などの数値を掲載。実際のビジネス事象と照らし合わせることで、机上の空論ではない、勝てる「もうけの仕組み」を見出せるはずだ。

松浦 大 東洋経済 記者

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まつうら ひろし / Hiroshi Matsuura

明治大学、同大学院を経て、2009年に入社。記者としてはいろいろ担当して、今はソフトウェアやサイバーセキュリティなどを担当(多分)。編集は『業界地図』がメイン。妻と娘、息子、オウムと暮らす。2020年に育休を約8カ月取った。

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