過去最高益目前!トヨタ大復活の真相 数字で読む「トヨタが白鵬」である理由
日本の自動車業界にはトヨタ、ホンダ、日産など横綱とも呼べる会社が複数ありますが、決算書に関する多くの著書がある公認会計士の前川修満氏には「トヨタが白鵬、ホンダが日馬富士」に見えるといいます。
それはなぜなのか?まもなく2015年3月期の決算発表を迎えるトヨタの過去の決算書を分析してみます。
※前々回記事:大塚家具の対立、見逃された「3つの視点」
※前回記事:なぜマクドナルドの経営改革は"悠長"なのか
所持金1万円を短期間で1兆円にするには?
最初にトヨタ自動車(以下、トヨタ)とは関係のない話をします。しかし、この話は回り回ってトヨタの話になります。
次の質問に答えてください。
2015年4月1日に30歳の誕生日を迎えたAさんには、所持金が1万円しかありませんでした。経済的に困窮したAさんは、30歳の誕生日の朝、市場に行って商品を仕入れ、20%のマージンをつけてその日のうちにすべて売って、代金を全額回収しました。
こうしてAさんは1万2000円を手にしました。
その翌日の4月2日、Aさんは所持金の1万2000円を持って市場に行き、これで商品を仕入れ、やはり20%のマージンをつけてすべて売って、代金を全額回収しました。これでAさんの所持金は、1万4400円になりました。
こうしてAさんは所持金を増やすことができました。
さて、ここでAさんはこれを毎日続けて、所持金を1兆円にしたいと思うようになりました。
そこで質問です。
このAさんが、これから先においても、1日で20%ずつおカネを増やすことが可能だとしたら、Aさんのおカネが1兆円になったとき、彼は何歳になっているでしょうか?(問題を単純化するために、Aさんの生活費や税金などは無視します)。
30歳で所持金1万円のAさんは、はっきり言って「貧しい」です。しかし、1兆円といえば、日本でもトップクラスの大富豪です。
答えを言いますと、Aさんが所持金を1兆円にしたとき、彼は30歳です。実は、彼は1年もたたずに富豪になるのです。
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