なぜマクドナルドの経営改革は"悠長"なのか データから見えてくる内部事情
決算書で重要な項目は一番「下」に記載されている――。公認会計士の前川修満氏はそう言います。
決算書から、大塚家具の父娘対立の知られざる背景を分析した前回記事に続き、今回は異物混入等が相次いだ日本マクドナルドを取り上げます。
マクドナルドに何が起きているのか?
以下に掲げるのは、2月5日に開示された、日本マクドナルドホールディングス(以下、マクドナルド)の連結損益計算書です。
前回記事でもお話しましたが、このような書類を手にしたとき、上から読むよりも、まずいちばん下の「当期純利益」を見るのが正しい見方です。
マクドナルドの当期純利益は11年ぶりのマイナスでした。その金額も218億円の赤字という大きなものでした。
その原因は、大きく報じられたように、2014年7月に中国の上海福喜食品による消費期限切れ食品の使用問題が生じ、これによって顧客離れが生じたことによります。また、そのあとにも食品の中に異物が混入していたことが発覚し、目下、逆風下での企業経営を余儀なくされています。
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